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小さく速くなった新型レスキューロボット「T-53援竜」:一般道で駆けつけます
テムザックは、人が近づけない危険な地域で作業するレスキューロボット「T-53援竜」を発表した。
テムザックは7月17日、新型ロボット「T-53援竜」を発表した。人が近づけない危険な地域で作業することを目的としたレスキューロボットの3代目。2004年に開発した「T-52援竜」をベースとしながら、全高2.8メートル、機体重量2.95トンと大幅にサイズダウンを図り、機動性を向上させた。
建設機械に2本の大きな腕を付けたようなスタイルで、両腕には各6自由度、手部に各1自由度など計18の自由度を持つ。油圧駆動により、片腕で100キログラムまでの物体を持ち上げることができるという。また京都大学の協力により、腕部に“同期動作制御”を導入。オペレーターはジョイスティック方式でより直感的に作業を行えるようになった。
動力源はディーゼルエンジン。「ロボット初」(同社)となる車両ナンバーを取得したことで、一般道路の走行も可能になった。これに伴い、ウィンカーやブレーキランプ、ヘッドライトなど小型特殊自動車としての装備一式が加えられている。
テムザックでは、災害現場での救助活動をはじめ、建設現場や廃棄物リサイクルなど危険を伴う現場での活用を視野に入れてレスキューロボットの実用化を目指す。また、小型のロボットからT-52のような大型ロボットまで複数のバリエーションを揃えることで、さまざまな災害現場に対応できるようにするという。
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