ソニー、独自のロスレスデコードエンジンを搭載したAVアンプ「TA-DA5300ES」:HDMI入力6系統
ソニーがHDMI1.3a対応のAVアンプ新製品を発表。「ドルビーTrueHD」や「DTS-HDマスターオーディオ」などに対応し、新開発のデコードエンジンでジッタを低減、アンプの広帯域化も図った。
ソニーは8月7日、HDMIのバージョン1.3aに対応したAVアンプ「TA-DA5300ES」を10月20日より販売すると発表した。価格は23万1000円。
「ドルビーTrueHD」や「ドルビーデジタルプラス」「DTS-HDマスターオーディオ」「DTS-HDハイレゾリューションオーディオ」などの次世代音声技術に対応。とくに、ロスレスコーデックを高音質にデコードするため、新開発の「低ジッタ型・ロスレスデコードエンジン」を搭載した。デコード時にDSPが発生する電気ノイズを改善し、デジタルからアナログに変換する際に生じるジッタを抑えるという。
HDMIは入力端子6系統/出力端子1系統を備え、リニアPCMや、スーパーオーディオCDのDSD信号もサポートする。また6番目の入力端子は、音質性能に重点を置いた「for AUDIO」端子とした。x.v.Colorやディープカラーに対応している。GENESIS製のファロージャLSIを搭載し、1080pまでのアップスケーリングも可能。
アンプ部には2006年8月発表の「TA-DA3200ES」が採用したパワーアンプに改良を加えた「広帯域アナログパワーアンプII」を搭載する。配線材の排除や基板保持方法の見直しで、電気的安定度と機構的剛性を改善。帯域特性を広げ、音像フォーカスに優れた濁りのない音を発生するという。実用最大出力は150ワット×7chとなる。
付属の2点マイクロフォンとテストトーンで音場補正を自動で行う「D.C.A.C.(Digital Cinema Auto Calibration)」を搭載。各スピーカーの有無を測定、各チャンネルの距離/音量バランス/周波数特性の補正を素早く的確に行えるという。また、リスニングルームの中央を測定し、広いリスニングエリアで効果を得られる「ペアマッチング処理」機能も備えている。測定データは3つまで記録可能。
アイコンやイラストなどを表示して操作性を向上させたGUI(グラフィカルユーザーインタフェース)画面を採用した。リモコンは、ディスプレイ/プレーヤーを操作できるフル機能タイプと、小型な簡易タイプの2種類を付属する。
入出力端子はHDMIのほか、映像入力にコンポーネント×3、S端子×5、コンポジット×5を装備。映像出力はコンポーネント、S端子×2、コンポジット×2を備える。音声入力はデジタル×9(同軸×3/光×6)、アナログ×11、7.1chのマルチチャンネル入力を用意した。音声出力は光デジタル、アナログ×3、ヘッドフォン、7.1chのプリアウトを備える。サイズは430(幅)×175(高さ)×430(奥行き)ミリ、重さは約17キロ。
関連記事
- ソニー「TA-DA3200ES」がアナログアンプに立ち返った理由
ここ数年、「S-Master PRO」搭載のAVアンプを毎年発表してきたソニー。しかし今年は、アナログアンプを搭載する「TA-DA3200ES」を10万円を切る価格帯に投入した。その背景と設計思想を開発者たちに聞いた。 - 新開発アナログパワーアンプ搭載、ソニーAVアンプ「TA-DA3200ES」
ソニーは新開発のアナログパワーアンプを搭載した7.1chマルチチャンネルAVアンプ「TA-DA3200ES」を11月21日より販売開始すると発表した。価格は9万9750円。 - ソニー、AVアンプ「TA-DA9000ES」を有償アップグレード
ソニーは同社の高級AVアンプ「TA-DA9000ES」を対象としたアップグレードサービスを提供する。ソフト面の変更はもちろん、プロセッサ精度を高めたほか、端子類を追加/変更するなど大幅な音質/機能向上が図られる。 - プロの手調整”を超えた音場補正――ソニー ハイエンドAVアンプ「TA-DA9100ES」
優れた音質を全方位的に追求できるハイエンド機は、メーカーの方向性を映し出す鏡。ソニーのハイエンドAVアンプ「TA-DA9100ES」は、音質にこだわる同社の自信作だ。注目の音場補正機能を中心に、開発者に話を聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.