1210万画素、3インチ液晶の新生“G”――「PowerShot G9」
キヤノンのハイエンドコンパクトデジカメ「PowerShot G9」が発表された。従来機G7のデザインを継承し、画素数と液晶サイズを強化している。
キヤノンは8月20日、コンパクトデジタルカメラのハイエンドモデル「PowerShot G9」を発表した。9月下旬から販売を開始し、価格はオープン。実売想定価格は6万円前後。
新製品は、2006年9月に発表したPowerShot G7の後継機。有効1210万画素の1/1.7インチCCDを搭載する(従来は有効1000万画素1/1.8インチCCD)。レンズシフト式手ブレ補正機構(IS)付きの光学6倍ズームレンズ(35ミリ判換算35-210ミリ相当、F2.8-4.8)や映像処理エンジンDIGICIIIは前機種から継承した。ISO感度は3200までの高感度撮影に対応する(シーンモードから設定可能)。
9点測距のAiAFは、新たにAF枠のサイズを小さく変更する“絞り込み選択”が可能になった。また、AF可能な領域も従来より拡大している。AFエリアの選択はコントローラーホイール及び十字ボタンの両方で行うことができ、マクロなど本格的な撮影をする際の利便性を向上させた。
顔認識機能も進化している。顔認識AF/AEに加え、ストロボ撮影時に顔をきれいに写す「顔優先FE」と、赤目補正機能を追加した。また、カメラが認識した顔の中から主被写体を自分で選択/固定できる「顔セレクト」機能も備えている。この機能は、撮影した写真のピントを確認する「フォーカスチェッカー」機能を使用した時にも利用でき、検出した顔をクローズアップすることができる。
液晶画面は従来の2.5インチから3インチに拡大し、より高いコントラスト比と視野角を実現した「クリアライブ液晶II」に進化した。ボディデザインはG7の路線を継承、クラシカルな外観に仕上げている。表面にはレザートーン塗装を行いグリップ性と質感を高めた。従来はシルバーだったバヨネットリングには、ブラックアルマイト処理を施している。
そのほか、G7では採用されなかったRAW記録に対応し、画像劣化のないRAW形式での撮影を約2.8秒という短い撮影間隔で行えるほか、JPEG同時記録にも対応した。また、外部ストロボとの連携機能を強化し、同社のストロボ「スピードライト580EX II」とのワイヤレス通信ができる。
本体サイズは106.4(幅)×71.9(高さ)×42.5(奥行き)ミリで、重さは約320グラム(本体のみ)。付属のバッテリーで約240枚の連続撮影が可能(液晶モニター非表示では約600枚)。メディアはSD/SDHCメモリーカード、MMC、MMCplus、HD MMCplusに対応する。
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