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究極の匂いフェチによる究極の香水作り―「パフューム ある人殺しの物語」新作DVD情報

あのスピルバーグも映画化を望んだという禁断のベストセラー小説を、ドイツの鬼才監督トム・ティクヴァはどのように料理したのか!?いかがわしくも芳しい香りのする異色作。

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パフューム ある人殺しの物語 スタンダード・エディション

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 全世界で1500万部を売り上げ、あのスティーブン・スピルバーグやマーティン・スコセッシが奪い合ったというパトリック・ジュースキントによるベストセラー小説を映画化した「パフューム ある人殺しの物語」が9月7日、スタンダード・エディションと2枚組のプレミアム・エディションでDVD化される。

 スタンダード・エディションの特典はトム・ティクヴァ監督による音声解説、スタッフ&キャスト紹介、オリジナル劇場予告編、日本版特報&劇場予告編、TVスポット。価格は3990円。

 プレミアム・エディションの特典ディスクにはメイキング、ロケーションについて、香りの視覚化、監督のフォトグラフィ、ダビング風景、ミキシングステージ、監督&ベン・ウィショー&レイチェル・ハード=ウッド来日インタビュー、東京国際映画祭での舞台挨拶映像などを収録。ブックレットも封入し、価格は5985円。

 18世紀のパリ。悪臭たちこめる魚市場で、1人の赤ん坊が生み捨てられる。彼の名はジャン=バティスト・グルヌイユ。親の愛を知らずに育った彼に、神が唯一与えた才能は、何キロも先の匂いを嗅ぎ分けられる驚異的な嗅覚だった。

 ある日、果実売りの赤毛の少女の芳しい香り(体臭)に心を打たれたグルヌイユは誤って彼女を殺害してしまう。香りが失われたことに絶望しながらも、再びその香りを手に入れようと落ち目の香水調合士バルディーニに弟子入りする。才能を発揮して魅惑の香水を次々と発表し、パリきっての人気香水調合士となる。しかし、それらは彼の求めている究極の香りではなかった……。

 グルヌイユが興味あるのは香りだけ。要は究極の匂いフェチの男が処女の体臭を求めて殺人を繰り返していく危ないお話だが、彼が異常犯にみえないのは、天才的な嗅覚を持つがゆえの哀しさが描かれているから。ホラーやサスペンスの要素を持ちながら、どこかファンタジーの色合いも強いのだ。

 主演ベン・ウィショーの存在感も圧倒的だが、脇を固めるダスティン・ホフマン、アラン・リックマンらベテラン勢の好演も光る。

 監督は「ラン・ローラ・ラン」で注目を浴びたドイツ映画の鬼才トム・ティクヴァ。当時の悪臭が立ちこめるパリの貧民街をリアルに再現した冒頭から、少女の汗、香水、花までをなめるようにカメラで追い、随所に匂いを感じさせる映像で、観る者にグルヌイユの嗅覚を体感させてくれる。究極の香水とはどんな匂いなのか?鼻を利かせて、イマジネーションを膨らませて鑑賞しよう。

関連サイト:

http://perfume.gyao.jp/(公式サイト)

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