お風呂水没でも慌てないぜ――防水ワンセグTV「LVT-WD40」:Nagaburo Styleリターンズ(2/2 ページ)
三洋電機「LVT-WD40」は業界最高というIPX6/7の耐水性能を備えたワンセグテレビ。水深1メートルに30分沈めても大丈夫と言うからにはやってみた。
肝心の防水性能だが、本製品は「IPX6/7相当」となっている。IPX6は「いかなる方向からの水の直接噴流を受けても内部に水が入らない」という「耐水性」、IPX7は「定められた条件で水中に没しても内部に水が入らない」という「防浸性」をそれぞれ示しており、同社では本製品の防浸性能について具体的には「水深1メートルで30分間・水に浸かっていても大丈夫」とアナウンスしている。勘違いをしたくないのは、IPX7がIPX6の上位基準ではないことだ。IPX1〜6は水しぶきに対する耐性を、IPX7〜8は浸水に対する耐性を示していることに注意したい。
ちなみに、耐水性について説明書には「肌に当てて痛みを感じるほどの水流を当てないでください」と記載されている。つまり、水に濡れた手で触ったり、シャワーや蛇口の水しぶきが少々かかるぐらいでは問題ないと言える。キッチンのシンクそばに置いておき、洗い物や料理をしながらニュースをチラ見する――なんて使い方にもピッタリだ。
それでは「本命」の浴室に持ち込んでみよう。
浴室での利用で気になる点は2つ。ひとつは防水性能、ひとつは浴室という密閉された空間で、ロッドアンテナのみでどれだけ快適な視聴ができるかどうかだ。
まずは後者から。自宅リビングや都内のオフィスでは快適な視聴が行えたが、浴室へ持ち込んでも同様に問題なくワンセグ放送が楽しめた。筆者の自宅は比較的電波環境のよい都市部なのですべての地域で良好な視聴が行えるかは保証できないが、少なくとも鉄筋5階建てマンションの浴室でも問題はなかった。
次は防水性能だ。ニュースリリースは「強いシャワーの水が当たっても、浴槽に落としても浸水しない」とされているので、まずはシャワーを当ててみた。
さすがにシャワーを浴びせている最中は音はこもりがちになるが、受信そのものには問題なし(シャワーの水音のほうが大きいので、実質的には問題ない)。水がかかった後には液晶表面に水滴が付着してしまうために多少見にくくなってしまうが、さほど乱反射することもなく視聴に影響は出ない。
浴室で利用する際には浴槽のヘリにおくことになると思われるが、底面の角度からもそうした用途を想定しているようだ。浴室のヘリに本製品を置き、浴槽につかるとちょうど見やすい角度に画面が正対する(卓上で利用するならばもう少し角度が欲しいところだ)。
話がそれたが、浴室で本製品がツルッと滑ってしまっても大丈夫。IPX7相当の防浸性を備えていることもあるが、比重が軽く水に浮く仕様になっているため、即座に拾い上げることができる。実際に浴槽へ落としてみたが、プカプカと浮かびながら何事もなかったかのように放送を映しだしていた。
ただ、こうした防水性能はあくまでも真水(水道水)を対象に実現されたもので、石けんや洗剤、入浴剤の入った水など対しては保証されないので注意したい。サウナで使う・ドライヤーの温風を当てるなどの高温にさらされる場合も期待される防水性能を発揮できないことがあるので気を付けたい。あと、浴室へ持ち込んだ後はきちんとふいてやろう。ぬれた状態で充電台に置くとショートしてしまう可能性もある。
本製品はワンセグテレビとしては突出した機能を持たないが、アウトドアやキッチン、浴室で安心して利用できる防水性能を備えており、これからの季節、長風呂のおともに最適だ。
関連記事
- 水を浴びても、風呂に落ちてもOKな防水ワンセグテレビ
三洋電機は4型ワイド液晶を搭載した防水ワンセグテレビ「LVT-WD40」を発売。IPX6/7に準拠した「業界最高の防水性能」を備える。 - 基本に忠実なお風呂テレビ、“ZABADY”「VL-J552PW/B」
今回取り上げるのは、“ZABADY”(ザバディ)シリーズの5インチ液晶テレビ「VL-J552PW/B」。前回紹介した「AV-9159PWと同じJIS防水保護等級7(防浸形)の防水性能を持ち、キッチンやバスルームといった水回りはもちろん、屋外でも楽しめるテレビだ。 - “お風呂TV”のススメ
正月に肥えてしまったアナタ。“楽して痩せられる”と評判の「半身浴」などはいかがだろうか。もちろん、ITサイトであるITmediaでは、流行りの半身浴にも“IT”を持ち込んでみた。お風呂にもっとも適した“IT”「お風呂TV」の効能は……? - 1万円アップで“かゆい所に手が届く”お風呂テレビ「XF-1000」
カシオ計算機から、お風呂テレビの“XFER”(エクスファー)「XF-1000」を借りた。従来モデルと比較すると、キャリングハンドルの装備やチューナーの外部入力が増えたことなど、地味ながら有用な改善点が目立つ。 - 長風呂を楽しくする防水型AV機器
日に日に気温が下がり、夜になると冷え込む日が増えてきた。こんな季節には、お風呂にゆっくりとつかって暖まりたいもの。そこで今回は、長風呂の友“防水型AV機器”を集めてみた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.