ウォームビズから足先を守れ! 「遠赤外線デスクヒーター」:橘十徳の「自腹ですがなにか?」第20回(2/2 ページ)
前回紹介した「21世紀型 ほっかほっか手袋」に引き続いての暖房器具である。この商品は、いわゆる「足温器」。ただ、普通の足温器とはひと味違った特徴がある。
商品が到着して手に取ってみると、少し質感が悪く安っぽい。デザインのアクセントとしてオレンジのパーツが上部に付けられているのだが、これもちょっとチープな感じだ。サイズは418(幅)×349(奥行き)×28(高さ)ミリ。高さは最厚部の長さで、プレートは正面手前に向かって傾斜している。このサイズであれば、大きめの足の人でもはみ出すことなく足を乗せられるだろう。
ABS樹脂製のプレートの表面にはブツブツしたパターンが成形されており、足の滑り止めになっている。スイッチは右手前の横面に配置されていて、スイッチを入れると右上のパイロットランプが点灯する。温度の調節機能などはなく、オンとオフだけだ。電源は本体に内蔵されており、ACアダプタを使わないのですっきりと配置できる。重さは1.3キログラムで、足で蹴飛ばせば簡単に動く程度の重さだが、プレート裏面には四隅に滑り止めが配置されているので、ツルツルした床に置いても固定できる。
オフィスでの使用もオススメ
実際に使ってみた。スイッチを入れてから足が暖かさを感じるまでの時間は、20秒といったところだろうか。まずは靴下だけで足を乗せてみたのだが、なかなか暖かい。いや、ちょっと熱すぎるほどだ。2〜3分そのままでいたら、足裏がかなり熱くなってきて、思わずスイッチを切ってしまった。これは熱すぎる。購入するときは「あまり暖かくないのでは?」と能力に疑問を感じていたのだが、使ってみると逆に能力の過剰さに驚いてしまった。
説明書を見ると。表面温度は約53度となっていた。確かにこれでは靴下を履いただけの足では熱すぎる。改めてスリッパを履いて試したところ、今度はちょうどいい暖かさになった。履き物を履いた上でこれだけ暖かいというのはかなりのパワーだ。ただ、当然ながらその分だけ消費電力も高くなる。この商品の場合、消費電力は80ワットとなっており、やはり普通の足温器に比べると高めだ。
説明書によると、溶けやすい靴底や熱に弱い素材の履物、裸足での使用は禁じられている。また、本体上面が熱膨張によって変形する場合もあるという。ちょっとコワイ話だが、一応この程度の熱には耐えられるようには作ってあるそうだ。ここはひとつ、消費電力を抑えるためにもパワーを何段階かに切り替えられるようにしてほしかった。まあ奥の手としては、換気扇のスピードコントロールに使う「ルーコン」などをかませて使うという方法もあるが、自己責任での使い方になるので事故が心配だ。
ただ、そうは言ってもこの商品は、パワーがあるだけに足をすばやく温められるというメリットがある。冷えてきたらスイッチを入れて、十分足が温まったら切るという風に断続的に使えばなかなか便利だ。また、前述したように靴を履いたままでも使えるので、オフィスでの用途には最適である。会社に持ち込んで使えば、いちいち靴を脱ぐことなく快適に仕事ができるだろう。ウォームビズには反するかもしれないが、頭寒足熱で仕事の効率がアップすれば、その分早く仕事を終えて余計な光熱費を節約できるかもしれない。冷え性に悩んでいる人は、ぜひ試していただきたい。
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