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大統領襲撃テロが8人の視点から明かされる――「バンテージ・ポイント」本山由樹子の新作劇場

演説中に発生した大統領狙撃事件。その瞬間の前後を、目撃者8人それぞれの視点で繰り返し描写するアイデア勝利のサスペンス・アクション。

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バンテージ・ポイント(Blu-ray Disc)

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 大統領襲撃事件を題材に、その瞬間に立ち会った8人のそれぞれの目線を通して、真相に近づいていくサスペンス・アクション「バンテージ・ポイント」が、8月20日にBlu-ray Disc化される。

 特典はピート・トラヴィス監督によるオーディオコメンタリーのほか、3種類のメイキング・ドキュメンタリー集(作品の舞台裏/暗殺計画/アクションへの取り組み)、未公開シーン、予告編集などを収録。さらに、「BD−LIVE」にも対応。「バンテージビューアー」と名付けられたGPSトラッカーや、PinPでの特典映像表示などが可能だ。

 舞台はスペインのサマランカ市のマヨール広場。ここで、西欧諸国とアラブのテロ報復合戦の凍結をなしうるかどうか、5大陸のリーダーが集う対テロ国際会議が開催されていた。歴史的瞬間を目撃しようと、広場は人、人、人であふれている。その模様は報道番組で全米に生中継されていた。会議のキーマンであるアメリカ大統領が登壇し、演説を開始しようとしたその瞬間、2発の銃弾に大統領が倒れる。場内にいた人々はパニックとなり、追いうちをうけるように爆弾が爆発。見えないテロリストの恐怖に、人々はおびえ、逃げ惑う。物語はここから23分前にさかのぼる。

 重要な目撃者は8人。テレビプロデューサー、シークレットサービス、スペインの地元警察官、アメリカ人旅行者、テロリスト、そして大統領本人……。現場に居合わせた、職業も国籍も異なる彼らの視点から事件が繰り返し再現される。

 ということで、狙撃前後の8人の姿が描かれるが、1人目、2人目と時間を巻き戻しながら描いていくので、なかなか前へ進まない。しかし、時間が巻き戻るたびに新事実が加わり、最後にはすべてが1つになる。ネタばれになるので、書けるのはここまで。

 主演のシークレットサービスに「オールド・ルーキー」のデニス・クエイド。ほかに「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバー、「ラストキング・オブ・スコットランド」のフォレスト・ウィテカー、「スピード・レーサー」のマシュー・フォックス、「グッド・シェパード」のウィリアム・ハート。

 これは文句なしに面白い。アイデアが抜群で、適度に緊迫感があり、娯楽作としてハラハラドキドキ、一気にフィナーレへと雪崩れ込む圧巻の仕上がりだ。本編も90分と凝縮されていて、ストレス解消に是非どうぞ。

関連サイト:http://www.so-net.ne.jp/movie/sonypictures/homevideo/vantagepoint/(公式サイト)

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