Adobe RGBカバー率100%の18.4型ワイドノート――「VAIO type A」:2008年PC秋冬モデル(2/2 ページ)
クリエイティブ用途向けの「VAIO type A」は、VAIOノート史上最大の18.4型ワイド液晶を搭載。type Rと同様、動画用と写真用で2つのモデルを発売する。
フォトエディション「VGN-AW70B/Q」
フォトエディションのVGN-AW70B/Qは、RGB 3チップLEDバックライト搭載のノングレア液晶ディスプレイを採用し、Adobe RGBカバー率100%を達成しているのが特徴だ。液晶パネルの下部には、54セットのLED(R-G-G-B構成)を並べている。広色域と高輝度を両立するための工夫として、GのLEDの選別を厳しく行ない、かつ2つに増やしたという。パネルに内蔵されたマイコンで白色点がずれないようにしたり、LEDの環境変化や経年劣化による輝度/白色点の変化を防ぐ自動補正機能も備えている。
ディスプレイにはICCプロファイルが適用され、カラーマネジメント対応アプリケーションを使用する際、Adobe RGBとsRGBの画像をほぼ正しい色域で再現できるとしている(カラーキャリブレーション機能のオプションは用意されていない)。また、用途に応じて色設定のパターンを変更できる「色モード」設定機能(いわゆる画質モード)を搭載し、標準、プリント、テレビ、DVD/BD、x.v.Color、色補正オフのモードが選択可能だ。プリントモードに設定すると、5000Kの色温度とディスプレイのICCプロファイルが適用される。色モードを表示するコンテンツによって自動で切り替える機能も持つ。色温度は、5000K(D50)、6500K(D65)、9300Kの3段階に設定できる。
10キー付きのキーボードはキーピッチが約19ミリ、キーストロークが約2ミリだ。パームレストには、ソニーのデジタル一眼レフカメラ「α」シリーズに使用されている素材「エラストマー」を採用している。ボディ全体にαと同じシボを入れ、経年劣化でエラストマー素材がはがれにくいように溶着した。
アプリケーションはRAW現像・画像管理ソフト「Photoshop Lightroom 2」とフォトレタッチソフト「Photoshop Elements 6」を搭載。αシリーズ(α350、α700)で撮影したRAWデータをLightroomで現像する場合、カメラ本体での画作りに近い結果が得られる画質調整パラメータ「αプリセット」を備える。また、エプソン製の顔料インクジェットプリンタを使う場合にPhotoshopとプリンタドライバのカラーマネジメント設定を簡略化できる「EPSON Print Plug-in for Photoshop」も付加される。BD/DVDオーサリングソフトの「Click to Disc Editor」のBD-J作成機能を使えば、写真データをBlu-ray Discに撮影日ごとに自動的に分けて保存し、BD再生環境でスライドショー再生を行なうといった活用も可能だ。
そのほか、デジカメからの画像取り込み用にUDMA対応の高速CFカードスロットを内蔵。オプションとして折り畳み式の専用遮光フード「VGP-DHA1」(予想実売価格1万3000円前後)、大型のキャリングケース「VGP-MBA10」(予想実売価格2万円前後)、本体カラーに合わせたBluetoothマウス(予想実売価格7000円前後)が用意される。
ビデオエディション「VGN-AW50DB/H」
ビデオエディションのVGN-AW50DB/Hは、RGB 3チップLEDバックライトを搭載していないものの、u'v'色度図でNTSC比104%、x.v.Color対応の広色域液晶ディスプレイを採用。アスペクト比16:9のフルHDパネルを用いたことで、ハイビジョン映像コンテンツとの親和性を高めている。色モード設定機能は、標準、テレビ、DVD/BD、x.v.Color、色補正オフを用意する一方、色温度の選択機能は備えていない。
アプリケーションは動画編集用の「Premiere Elements 4」をはじめ、ソニー製ビデオカメラ「ハンディカム」で撮影したHDV/AVCHD形式の動画をPremiere上で軽快に扱うためのプロキシ編集やスマートレンダリング機能を備えたプラグイン「VAIO Edit Components」、マルチトラック音楽編集用の「DigiOnSound5 for VAIO(HDV対応版)」などを搭載する。
フォトエディションとは異なり、テレビ録画機能も装備。2基の地上デジタルテレビチューナーとテレビ視聴・録画・管理ソフト「Giga Pocket Digital」を備えている。Giga Pocket Digitalのバージョンは1.1で、強化された自動録画機能やBD-R書き出し機能などを持つバージョン1.2が後日配布される予定だ。VAIO type Rに見られる「VAIO AVCトランスコーダー」は採用されていない。
直販モデルはSSDとHDDのハイブリッド構成+RAID 0に対応
なお、直販のVAIOオーナーメードモデルでは、フォトエディションで500GバイトHDDと128GバイトSSD(64Gバイト×2)を組み合わせつつ、RAID 0構成を選択できる。また、Core 2 Duo T9600(2.8GHz)のCPU、最大1TバイトのHDD(500Gバイト×2)、テレビチューナーの有無、Vistaのエディションなどを指定可能だ。
VAIO type A店頭モデルの概要(その1) | ||||||||
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シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
VAIO type A | VGN-AW70B/Q(フォトエディション) | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | Core 2 Duo T9400(2.53GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 32万円前後 |
VGN-AW50DB/H(ビデオエディション) | 2スピンドル | フルモデルチェンジ | Core 2 Duo T9400(2.53GHz) | 2048MB | 500GB | Home Premium(SP1) | 30万円前後 | |
VAIO type A店頭モデルの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
VAIO type A | VGN-AW70B/Q(フォトエディション) | 18.4型ワイド | 1920×1200 | Intel PM45 | BD-R/RE対応Blu-ray Disc | GeForce 9600M GT | − | 約3.95キロ |
VGN-AW50DB/H(ビデオエディション) | 18.4型ワイド | 1920×1200 | Intel PM45 | BD-R/RE対応Blu-ray Disc | GeForce 9600M GT | 地デジ×2 | 約3.9キロ |
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