65V型で2.28センチ――LEDバックライト装備のAQUOS「X」:CEATEC JAPAN 2008
シャープが液晶テレビ“AQUOS”の新製品「Xシリーズ」2製品を発表。LEDバックライトを備え、65V型で2.28センチという薄さも実現した「薄型テレビの最高峰」。
シャープは9月30日、液晶テレビ“AQUOS”の新製品「Xシリーズ」2製品を10月15日より全世界で販売開始すると発表した。65V型の「LC-65XS1」と52V型の「LC-52XS1」が用意されいずれも価格はオープン。実売想定価格はLC-65XS1が128万円、LC-52XS1が98万円。
新製品はシリーズ最上位となる製品で、AQUOSとしては初めてLEDバックライトによる部分輝度制御技術を導入した。LEDはレッドとブルーをそれぞれ1つにグリーン2つを組み合わせることで1ブロック(RGBG)を形成しており、かつ、RGBGの1画素ずつまでを制御することで、きめ細やかに明るさを制御する。
RGBGの各色を個別制御することで、LEDバックライト自体がLEDディスプレイとも呼べる色彩を持つに至っており、これに低反射倍速ASV液晶パネルを組み合わせることで、NTSC比約150%以上という色再現領域を持つに至っている。この液晶を同社では「次世代液晶・メガASV」と呼称し、「自然界のほぼすべての色を再現する」と胸を張る。
消灯時は完全に黒となるLEDバックライトの採用により、コントラスト比も大きく向上した。既存の最上位モデル「RXシリーズ」でもコントラスト比は3300:1(暗所コントラスト)だが、新製品では100万:1(テレビコントラスト:全白信号で画面最大輝度と全黒信号での画面最小輝度比)を実現している。
65V型の「LC-65XS1」と52V型の「LC-52XS1」、いずれも厚さは2.28センチ(ディスプレイ最薄部)とスリム。側面にバックライトを配することで最薄部9.9ミリを実現したソニー「ZX1シリーズ」とは異なり、パネル背面にバックライトを配置する一般的なレイアウトだが、LEDそのものを斜めにセットすることでスリム化を果たしている。
本体のスリム化にあわせて薄型のスピーカーユニットも新開発された。パイオニアと共同開発したこのスピーカーユニットは本体デザインを崩さぬスリムさを保ちながら、5つのドライバーを搭載する2.1ch構成で、これを本体に搭載する1ビットデジタルアンプで駆動する。
HDMI CEC「AQUOS ファミリンク」に対応するほか、リモコンは3V型タッチパネル液晶を搭載した「液晶ファミリモコン」が標準添付される。液晶画面に触れることで選局や音量、電源ON/OFFなどの操作が行えるほか、AQUOS ファミリンクで接続したレコーダーなどの操作もリモコンから行える。なお、このリモコンは信号伝送には赤外線ではなく、2.4GHz帯の無線を利用するため、テレビに向けずに操作が行える。
薄さを引き立てるオプションも多数用意される。一般的なテレビスタンド上に設置する際に適したテーブルスタンドや壁掛け金具はもちろんのこと、“猫足”を連想させるカーブを描いてるフロアスタンド、屏風(びょうぶ)をかたどった「屏風型スタンド」、壁掛けポールスタンドなどが用意される。
ユニークな機能として、テレビなどを見ていないときには液晶画面に静止画を表示し、あたかも額縁のように利用できる「ピクチャーモード」を搭載。ミレーの「落穂拾い」など14種類がプリセットされているほか、USBメモリを利用して好みの画像を表示させることもできる。ピクチャーモード時はチューナーの電源はオフとなるため、消費電力も抑えられる(52V型「LC-52XS1」で約60ワット)。
チューナーは内蔵しておらず、HDMI接続の外付けチューナーユニットが付属する。チューナーユニットには入出力インタフェースも備えられており、HDMI×3、D5×3、S2×2、DVI-I×1などが用意される。テレビ本体とチューナーユニットは別売のワイヤレス伝送システム「AN-AV500」で無線化すること可能だ。
ディスプレイ部のサイズはLC-65XS1が152.8(幅)×6.04(奥行き 最薄部2.28)×104.6(高さ)センチ、LC-52XS1が124.3(幅)×6.04(奥行き 最薄部2.28)×87.8(高さ)センチ・チューナーユニットのサイズは43(幅)×31.8(奥行き)×7.1(高さ)センチ。
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