第16回 とにかくハマったサイコロポーカー──「MotionX Poker」:松村太郎のiPhone生活:ゲーム
iPhone上でサイコロを転がしてポーカーの役をそろえるという、単純ながら奥が深いゲームを楽しめるのが「MotionX Poker」だ。第2世代iPod touchのテレビCMにも出てくるこのゲーム、やり始めると止まらなくなるくらい楽しい。
今回ご紹介するのは、MotionX Poker。nobiさんこと林信行さんに教えてもらって以来、大ハマりしているゲームである。App Storeの価格は230円。最近放送されている第2世代「iPod touch」のテレビCMでも、一瞬映るアプリの1つだ。
このアプリは、一言で言うと“サイコロで遊ぶポーカーゲーム”。ポーカーの役のうち、スート(スペード、ハート、クラブ、ダイヤモンドの柄)が関連するストレートフラッシュ、ロイヤルストレートフラッシュは存在しないほか、サイコロを使うことによる確率の関係で、フルハウスよりもストレートの方が強い点が、カードゲームのポーカーと違う。
アプリを起動してゲームを始めると、テーブルの上に5個のサイコロが配置された状態になる。iPhone 3Gを振るとサイコロが振られ、出目が決まる。そして残すサイコロを選ぶと、画面下部にストックされ、再びiPhoneを振ると残ったサイコロがまた振られる。こうして3回サイコロを振って、相手との役を競うことになる。単純明快なアプリだ。
ところが、このゲーム、プレイしていくとつくづく気持ちいいのだ。まずサイコロを振ると、サイコロの動きに応じてiPhoneがバイブレーションする。視覚だけでなく、手からもサイコロを振る感覚がリアルに伝わってくる印象だ。
ステージが進むにつれてサイコロや新しいテーブルが用意される。このサイコロやテーブルの材質によっても、サイコロが跳ねる音が変わるし、心なしか弾み方も変わるような気がするのだ。非常によくシミュレートされたこのアプリは、コインを増やしたり、特定の役を達成してGemを集めたりと、楽しみ方がたくさん用意されている。
また、勝率のいいサイコロや、連勝記録、役による勝敗の率など、ゲームのステータスを通知してくれるほか、Statsという画面で細かくチェックすることができ、勝ち負けをデータで楽しむこともできる点で味わい深い。しかし、ただただサイコロを振るだけでも楽しいのがこのゲームなのだ。
プレイする“場”は、コイン0枚で遊べるRooster Table、コイン1枚で遊べるHorse Tableから始まり、10枚で遊べるMonkey Table、200枚で遊べるTiger Table、そして5000枚で遊べるDragon Tableまでがそろう。はじめは1プレイ5000枚なんてとんでもない、と思っていたが、今や手持ちのコインは120万枚を超えてしまった。
できれば音とバイブレーション付きで楽しんでほしいゲームであるが、電車の中ではちょっと気が引ける。ふと気がつくとバッテリーの残量が心もとなくなっているほどやり続けてしまうので、注意が必要なアプリである。
プロフィール:松村太郎
東京、渋谷に生まれ、現在も東京で生活をしているジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ(クラブ、MC)。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。1997年頃より、コンピュータがある生活、ネットワーク、メディアなどを含む情報技術に興味を持つ。これらを研究するため、慶應義塾大学環境情報学部卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。大学・大学院時代から通じて、小檜山賢二研究室にて、ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について追求している。
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