衝動買いからディープな世界へ? 増田屋「ラジコン潜水艦」:橘十徳の「いいトシして玩具三昧」第12回(2/2 ページ)
今回紹介するのは、増田屋コーポレーションの「ラジコン潜水艦」。お手頃な値段で買えるこのラジコンは、手の平に乗るほどコンパクトなので遊ぶ場所にも困らない。クルマやヘリコプターに飽きた方は要注目だ。
バラストの追加で重量バランスを調整可能
これだけ小型ということで、当然ながら本体には汎用電池は使っておらず、充電器を使って充電するスタイル。充電器が別に用意されていて、こちらは単三形乾電池が2本となっている。また、送信機のほうは単四形乾電池を3本使用する。両方とも電池カバーはネジ止めとなっており、開けるにはプラスドライバーが必要なので少々面倒くさい。
充電は、本体後部のカバーを外して充電器にセットしてボタンを押せばスタート。充電が終了するとランプが消えて、これでようやく遊べる準備が整う。充電の電極のそばにある小さな電源スイッチをオンにして、送信機のスイッチもオンにするとコントロールが可能になる。この状態で送信機のボタンを押し、本体のスクリューが回るかどうか確認してみた。送信機のボタンは前進・後退・左・右と4つあり、キャタピラのように左右のスクリューの回転方向の違いで前後左右に進行方向を変える仕組みだ。また、スクリューの前にはプラリングのバラストが追加できるようになっており、左右で重量バランスを変えられるようになっている。さらにスクリューの後部には上下に調節可能なフィンも装備されていて、この方向次第で潜航角度を調整できる。
遊べば分かるマニアックな魅力
実際に水の中で遊んでみたが、これはかなり楽しい。実は遊ぶ前まではナメてかかっていたのだが、予想に反してかなりハマってしまった。もしかしたら今まで紹介したオモチャの中では一番かもしれない。最初は左右でバランスが悪く、バラスト調整が必要な状態だったが、不完全な状態ながらも前後左右の移動は可能で、つたない動きで水の中を動き回る姿は見ていてとてもほほ笑ましい。もっとも気に入ったのは、バックが可能なことだ。壁に当たってそれ以上前に進めない状態になっても、後進ボタンを押せばすぐに体勢を立て直せるので、小さなボウルやドンブリでも十分に操作を楽しめる。
ただし完璧にバランスを取ろうとすると、精度が甘いせいかバラスト調整が難しい。それでも潜水艦ラジコン初心者のワタクシは十分楽しめたし、あれこれと試行錯誤しながら調整するのもまた楽しかった。小さいながらも潜水艦ラジコンの醍醐味(だいごみ)は十分に味わえる秀逸な商品だと思う。
正直いってこの商品はキケンである。これを入口として、さらにディープなラジコン潜水艦の世界に足を踏み入れてしまう可能性があるからだ。この商品を通じて、そんなマニアックな魅力をぜひ感じていただきたい。
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