グラスゴーさんが紹介した「VAIO P Series」:2009 International CES
1月7日(日本時間の1月8日)は、VAIO type Pで全世界が盛り上がった日として、多くの人の記憶に残るだろう。米国で紹介された「VAIO P Series」もここで触れておきたい。
「あの演出」は明日に持ち越したVAIO P Series関連スピーチ
International CESの開催前日に行われた「Sony Press Conference」は毎年恒例のソニーブース事前公開イベントで、これまでも、「白くて円いTP1」など日本で未発表のVAIOが登場することで、日本のPCユーザーにも注目されている。
2009年のSony Press Conferenceでは、すでに多数の記事で紹介されているVAIO type P(米国名はVAIO P series Lifestyle PC)が正式発表の2時間前にその姿を現した。すでに、日本でも発表会が行われ、詳しいコンセプトやその特徴などがソニー自身から紹介されている。
繰り返しになるが、ここでもSony Press Conferenceのスピーカーを務めたSony Electronics COOのスタン・グラスゴー氏がピックアップしたVAIO P Seriesの特徴をまとめておこう。
軽くて薄いフルファンクションの「ノートPC」だ
「ソニーはコンシューマーユーザーの声に耳を傾け、ユーザーが“こうしてほしい”という要求に応え続けていく」とグラスゴー氏が述べたSony Press Conferenceは、家庭で使われるソニー製品を「In the Home」「Out of Home」と分けて紹介した。
当然ながら、VAIO P Seriesは「Out of Home」のセクションで登場している。グラスゴー氏はVAIO P Seriesの特徴について、まず、1.5ポンド以下という軽さとジャケットのポケットに十分入る小さくて薄いボディなのに、Windows Vistaが動くフルファンクションの「notebook PC」であることを挙げている(期待された“スーツのポケットから取り出す”演出はなかったが)。
次いで、グラスゴー氏が紹介したVAIO P Seriesの特徴が、「built-in wireless WAN 3G Mobile Broadband」で実現する屋外における複数の種類が実装された無線接続機能と、内蔵するGPSと連動した周辺情報の検索が簡単に行えること、そして900ドルという価格だ。特に屋外における無線接続については、WWAN、無線LAN、Bluetoothと異なるモジュールを搭載することで、ユーザーが移動した先で使える最も適した無線接続が利用できる紹介している。
「共有サイト」との連携が強化されたソニー製品
Sony Press Conferenceのスピーチでは、VAIO P Seriesのほかにも、「Sony BRAVIA Internet Video Link content」を利用して、ネットワークで共有されている動画の再生や、Yahoo! Widget Engineをサポートする「BRAVIA Internet Widgets」を実装したBRAVIA XBR9シリーズや、撮影したMP4ファイルや静止画を直接共有サイトにアップロードできる「Webbie HD」カメラの新製品2モデル「MHS-CM1」「MHS-PM1」、搭載するストレージデバイスの容量を増やしたハンディカムの新製品「HDR-XR520V」「HDR-XR500V」「HDR-XR200V」「HDR-XR100」などが続けて紹介された。
2009 International CESで展示される製品と翌日の朝に予定されているソニーCEOのハワード・ストリンガー氏によるキーノートスピーチの「予告編」ともいえるグラスゴー氏のスピーチ(本人も“詳しくはストリンガーの基調講演で”と繰り返し述べていた)だが、VAIO P Seriesをはじめとして、大いに興奮させられたSony Press Conferenceだった。
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