キヤノン、コンパクトになった“ダブルメモリー”「iVIS HF20」
キヤノンがデジタルビデオカメラ“iVIS”の新製品「iVIS HF20」を発売。ベストセラー「HF11」の特徴を引き継ぎながら、高画素化とレンズ倍率の向上を果たし、よりコンパクトに。
キヤノンは1月15日、フルハイビジョン撮影が可能なデジタルビデオカメラ“iVIS”「iVIS HF20」を2月中旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は14万円前後円。
「iVIS HF11」から撮像素子の高画素化と光学レンズ倍率の向上を果たしながらも、小型化を進めたコンパクトな後継モデル。32Gバイトの内蔵メモリー&SDメモリーカードを記録メディアとする“デュアルメモリー”や最高24MbpsでのAVCHD記録といった特徴はHF11を継承する。
撮像素子は新開発の1/4型 389万画素CMOSセンサー(HF11は1/3.2型 総画素数331万)で、レンズは光学15倍(HF11は光学12倍)ズームレンズ。CMOSセンサーにはノイズリダクション回路がオンチップ搭載されており、よりノイズの少ない映像が記録できる。また、新たにx.v.Colorにも対応した。
サイズはHF11の約73(幅)×64(高さ)×129(奥行き)ミリ/約380グラムから、約70(幅)×62(高さ)×124(奥行き)ミリ/約340グラムへと小型化された。小型化によって携帯性が増したほか、光軸を低くレイアウトすることでホールド性も向上している。
同時発表された「iVIS HF S10」と同様、画像処理エンジンには「DiGiC DV III」を搭載し、階調表現の向上や白トビ/黒ツブレの抑制が図られたほか、最大35人までを検出、AE/AFを自動調整して、9人までをフレーム表示する顔検出機能も備えた。動画の記録規格はAVCHDで、動画圧縮にはMPEG-4 AVC/H.264(High Profile)、音声圧縮にはDolby Digital(2ch)が利用されている。
モードダイヤルを設定しておけば、「START」を押せば動画、「PHOTO」を押せば静止画の撮影が行える「デュアルショット」機能や、バッファに3秒前からの映像を常に録画することで撮影チャンスを逃さない「プリREC」など、利便性の高い機能も新搭載した。また、顔検出機能を利用して、再生時に撮影シーン中で最初に顔検出されたカットをサムネイル表示する「顔ジャンプ」とシーン内で顔があるカットを時間順にサムネイル表示する「顔タイムライン」も利用できる。
内蔵する32Gバイトのメモリーには約12時間のハイビジョン映像が記録でき(LPモード時)、32GバイトのSDメモリーカードを同時にセットすれば、最長で24時間のハイビジョン映像が記録できる。
関連記事
- 2009 International CES:米キヤノン、「DiGiC DV III」搭載ビデオカメラ新製品を展示
キヤノンブースには米キヤノンが発表したばかりのビデオカメラ“VIXIA”が多数展示されている。新エンジン「DiGiC DV III」搭載製品も。 - キヤノン、「規格上限高画質」のAVCHDビデオカメラ
キヤノンがデジタルビデオカメラ「iVIS HF11」「iVIS HG21」を発売。HF11はメモリ/SDカード、HG21はHDD/SDカードのハイブリッドで、AVCHDの規格上限である平均約24Mbpsでの高画質記録が行える。 - 特集 秋のフルHDビデオカメラ(5):撮影の後に――AVCHDをどう編集するか
撮影が済めば、編集して保存しておくことになる。しかし、フルHDビデオカメラの多くが採用する「AVCHD」はPCでの編集を考えるとなかなかにハードルが高い。そこで実際に試してみた。 - 秋のフルHDビデオカメラ(3):BDでノンストップの日立「DZ-BD10H」、AVCHDの限界に挑むキヤノン「HF11」
前回に引き続き、各社の最新フルHDビデオカメラをチェックする。今回は唯一のBDドライブ搭載日立「DZ-BD10H」、AVCHDの規格限界に挑むキヤノン「HF11」だ。 - 秋のフルHDビデオカメラ(2):笑顔を切り取るソニー「HDR-CX12」、マニュアル派も満足の松下「HDC-HS100」
前回はフルHDが当たり前となったデジタルビデオカメラの現状を説明した。今回はソニー「HDR-CX12」とパナソニック「HDC-HS100」の特徴を動画を交えて見てみよう。 - 特集 秋のフルHDビデオカメラ(1):当たり前になった「フルHD」、選択の基準は?
デジタルビデオカメラは既に“フルHDは当たり前”となってきた。それでは何を基準に製品選びをすればいいのか、考えてみよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.