30周年記念くじに“刻の涙”を見た(1/4 ページ)
宇宙世紀00××。最寄りのコンビニに、バンプレストの「機動戦士ガンダム 30th ANNIVERSARY 一番くじ」が入荷されてしまった。
宇宙世紀00××。最寄りのコンビニに、バンプレストの「機動戦士ガンダム 30th ANNIVERSARY 一番くじ」が入荷されてしまった。
一番くじは、特定のアニメキャラクターにフィーチャーした大人向けのコンビニくじ。1回500円と少々お高いが、そこはかとなく実用的なアイデアグッズがそろった景品にくわえ、くじならではのゆるいギャンブル性も魅力だ。機動戦士ガンダム(いわゆるファーストガンダム)をテーマにしたものは、昨年の「赤い彗星(すいせい)編」」に続いて4度目となる。
余談になるが、弊社は春にオフィスを引っ越したばかり。過去に激戦を繰り広げた「サンクス」や「ファミリーマート」と離れ、同じビルの地下1階にある「セブン-イレブン」が最寄りのコンビニになっていた。これで「一番くじ」とも縁遠くなるかと油断していたところ、今回の30th ANNIVERSARY 一番くじは、セブン-イレブン限定販売という。謀ったな? バンプレスト。
しかも、今年はアニメ放映30周年のアニバーサリー。11月のセブン-イレブンは、ガンダムフェア真っ盛りだ(正式名称は『セブン-イレブンフェア 機動戦士ガンダム』)。店内には、セブン-イレブンカラーのガンプラや「シャア専用ポテロング」が並び、ペットボトルにはもれなく小さなモビルスーツのストラップがぶら下がっている始末。なつかしいBGMに引き寄せられるように店に入ると、入り口から最も目立つ場所にガンダムコーナーが用意され、その中心に「一番くじ引換券」が鎮座していた。オフィスビルには、意外と多くのファースト世代が生息しているものだが、こんな見事な“おやじホイホイ”は見たことがない。
さらに恐ろしいことに、店内の商品を700円分購入すると「MS-06S シャア専用ザクプロジェクタークロック」や「ジオン軍バッグ」があたるセブン-イレブン限定の“くじ”が引けるキャンペーンを展開する(現在は終了)。つまり、1回500円の「一番くじ」にポテロングとペットボトルを合わせてレジに持って行くと、自動的に“ダブルチャンス確定”となる仕掛けだ。謀ったな? セブン-イレブン・ジャパン。
すっかり外堀を埋められ、わが社の精鋭たちがホイホイとセブン-イレブンに飲み込まれていく。中では1回700円以上のお買い物を(勝手に)強いられ、おこずかいの消費量はうなぎ上り。景品が集まるペースは例年にも増して早かったが、一方で恐ろしい“落とし穴”も用意されていた。
「おめでとうございます。『ソフビ貯金箱賞』ですね」
――じゃあ、アッガイください。体育座りのやつ
「景品は決まっているので、選ぶことはできません」
コロニー落とし並みの衝撃にオフィスビルが揺れた(ような気がした)。しかし店員のお姉さんは、自らの行為に恐怖することなく、笑顔でソフビ貯金箱を差し出した。
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