“麻倉式PCオーディオ”のススメ(前編):麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」(3/3 ページ)
オーディオファンを中心に流行し始めた「PCオーディオ」「ネットワークオーディオ」。AV評論家・麻倉怜士氏に最近のトレンドやPCオーディオのTipsを教えていただこう。おまけコーナーには、注目のデジカメ「PENTAX Q」が登場。
――今月はおまけコーナーも2回用意しました。まずは、カメラですか?
麻倉氏:最近、夢中になっているのが、ある取材で借りた「PENTAX Q」です。
PENTAX Qは、新開発「Qマウント」やミラーレス構造などを採用し、“世界最小最軽量”のレンズ交換式デジタルカメラです。まず、サイズとプロポーションに感動しました。デジ一眼からミラーレスという流れはありますが、これまでは小型化において大きなアドバンテージは感じていませんでした。しかし今回は、ずいぶんとコンパクトにできましたね。
しかも単に小さくなっただけではなく、デザインや質感もいい。コンパクトデジカメに近いサイズですが、本体に厚みがあり、安定したグリップ感が得られます。また、手で触ると分かるのですが、マグネシウム合金を使用したボディーは剛性感が高く、触感もとても良いです。中にちゃんと“詰まっている”充実感を得られます。
レンズとボディのバランスもいい。レンズが大きいと全体のプロポーションがスポイルされてしまいますが、PENTAX Qは良くなじんでいます。交換レンズも、魚眼(PENTAX-03 FISH-EYE)や広角トイ(PENTAX-04 TOY LENS WIDE)などユニークな品ぞろえで、しかも価格は6000円から購入できるそうです(FISH-EYEは1万円前後)。小さいので、複数のレンズを持ち歩いても苦にはなりません。ウェアラブルなカメラというだけでなく、ウェアラブルなレンズを提供してくれた点もうれしいですね。
画質については、まだ不安定な部分もありますが(麻倉氏は試作機を試用中)、コントラスト感や色彩感、ディテール感が豊かで、単にシーンをそのまま写すだけでなく、感情移入できる画質であると感じました。世の中にデジタルカメラは多く存在しますが、これほどの正鵠を射たプロポーションと素材感を持つカメラはありません。完成品(製品版)を見るのが今から楽しみです。
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