パイオニア、DTS Neo:X対応のAVアンプ上位モデル「SC-LX85/LX75」を発表:AirPlay対応
パイオニアは9月14日、AVアンプの新製品として「SC-LX85」および「SC-LX75」を発表した。AirPlayやDTS Neo:Xをサポート。また、32bit DACとビット拡張機能でハイレゾ音声をさらにブラッシュアップするという。
パイオニアは9月14日、AVアンプの新製品として、「DTS Neo:X」に対応した上位モデル「SC-LX85」と「SC-LX75」の2機種を発表した。10月中旬に発売する。価格は、SC-LX85が33万円、SC-LX75は24万5000円。
昨年秋に発売された「SC-LX83/LX73」の後継機。新たにDTSの最新マトリクスサラウンド技術「DTS Neo:X」に対応したほか、Appleの「AirPlay」をサポート。DLNA1.5、Windows 7認証などと合わせ、ネットワークオーディオ機能を強化した。無線LANやBluetoothにはオプションで対応する。
先に登場した「VSA-LX55」同様、FLACやWAVの192kHz/24bitファイル再生も可能になった(従来は48kHz/16bit)。VSA-LX55と異なるのは、32bit DACの搭載とビット拡張機能「Hi-bit 32 Audio Processing」。ハイレゾ音源ファイルの再生時にくわえ、Blu-ray Discの24bitロスレスコンテンツ再生にも効果があるという。「音質を向上させ、微細な音のニュアンスまで再現できる」(パイオニア)。また、新しいデジタルフィルターも搭載しており、好みに応じて3つの音質モード(SLOW、SHARP、SHORT)を選択可能だ。
ICEパワーをベースにしたClass Dアンプ「ダイレクトエナジーHDアンプ」も新世代となり、リード線などを排除したダイレクト構造の新パワー素子「Direct Power FET」を採用して信号伝達時のノイズを抑えた。内蔵アンプは両機とも9chで、定格出力は各チャンネル140ワット。ただし、マルチチャンネル同時駆動時にLX85は合計810ワット、LX75は合計720ワットという違いがある。
またダイレクトエナジーHDアンプでは、そのシンプルな構造を生かして基板回路を25%短縮するなど効率化も図った結果、消費電力が従来機のSC-LX83/7LX75比で約25%低減している。待機時の消費電力も0.1ワットに抑えた(HDMIリンクオフ時)。
DTS Neo:Xではフロントワイドも選択可能
Dolby ProLogic IIzやDTS Neo:Xといった最新のサラウンド技術をサポートし、いずれも9.2chまで対応できる。Neo:Xでは、拡張chとしてサラウンドバック、フロントハイトに加えてフロントワイドも選択可能だ。
また、3Dコンテンツの視聴時に奥行きのある音場を作り出す独自の音場技術「バーチャルデプス」もVSA-LX55に続いて採用。高さ方向の立体感を再現する「バーチャルハイト」、前後の移動感や奥行き感を増幅させる「バーチャルサラウンドバック」を併用すると、5.2chのスピーカー構成でも最大11.2chの仮想音場を作り出すことができる。
スピーカー間の位相特性を合わせる「フルバンド・フェイズコントロール」や、コンテンツに収録されている低域効果音のズレを補正する「フェイズコントロール プラス」をサポート。さらに新機能の「フルバンド・フェイズコントロール フロントアライン」にも対応。フルバンド・フェイズコントロールと「EQ補正フロントアライン」機能と組み合せ、すべてのスピーカーの周波数特性と位相をフロントスピーカーの特性に合わせることができる。
同社製Blu-ray Discプレーヤーとの連動機能も用意した。対応BDプレーヤーとHDMI接続すると、プレーヤーが伝送するファイル情報に応じて圧縮音源の音質を改善する「オートサウンドレトリバー」や動画ファイルのノイズを抑える「ストリームスムーサー」が自動的に働く。またPQLS機能搭載のプレーヤーと接続した際にジッターレス伝送が可能になる「PQLSビットストリーム」も備えた。
筐体は、厚い鋼板をリアパネルに採用するなど制振対策と低重心化に重点を置いた構成。またSC-LX85には、磁界(ノイズ)の影響を抑えた専用チューニングの電源トランスを採用。アナログ回路とデジタル回路にそれぞれ独立した電源を用意してノイズの混入を抑える構成と合わせ、クリアな信号伝達を実現したという。
HDMI入力は、両モデルとも背面6系統とフロントパネルに1系統。HDMI出力は2系統持つ。外形寸法は、どちらも435(幅)×185(高さ)×441(奥行き)ミリ。重量はSC-LX85が17.8キログラム、LX75が17.5キログラム。
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