しゃれっ気のある質実剛健モデル、ADL初のヘッドフォン「H118」を試す:野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(1/2 ページ)
フルテックが展開するADL(Alpha Design Labs)ブランド初のヘッドフォン「H118」。従来の枠にとらわれないユニークな発想と、ケーブルメーカーならではのこだわりが盛り込まれた逸品だ。
さまざまなジャンルの数多あるAV系新製品のなかから注目の新製品をピックアップし、いち早いレビューをお送りしていく「野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review」。今回は、フルテックの「ADL」(Alpha Design Labs)ブランドから登場した初のヘッドフォン「H118」を取り上げよう。
フルテックは、「フルテック」ブランドで電源アクセサリーやケーブル類を数多く手がけ、一方のADLブランドではUSB DACやヘッドフォンアンプなどを送り出している。もともとヘッドフォン専業メーカーではないためか、デザインに関する発想はとてもユニークだ。H118も、アラウンドイヤータイプのパッドや密閉型ハウジングなどオーソドックスな形式を採用しているものの、ハウジング部は「Alphaトリフォーム・イヤーカップ(Alpha Triform Contour Earcups)」と呼ばれる3角形に近い形となっている。かなりスマートな見かけながらも、耳たぶをすっぽりと覆うことのできる絶妙な大きさになっている。
その内部には、特殊ポリマー振動板を採用する40ミリ口径のダイナミック型ドライバーを搭載。ボイスコイルと振動版との間にリングを挟み込むことで、発生するピークを押さえ込んでいるという。加えて、銅をコーティングしたアルミ合金ワイヤー製コイルや、着脱式のケーブル接続部には、オリジナルの非磁性ロジウムメッキ仕様のmini XLRコネクターを採用するなど、ケーブル/コネクタメーカーならではのこだわりも随所に見られる。
個性的なハウジングはダテじゃない
ブラックを基調としている外観は、「Alphaトリフォーム・イヤーカップ」や、所々にレザー風のテクスチャーがあしらわれているおかげで、高級感とまでは行かないまでも、しっかりとした存在感がある。ちょっとしたしゃれっ気を持ちあわせる質実剛健モデル、といった印象が正確かもしれない。
個性的なハウジングデザインは、柔らか表皮を持つたっぷりしたイヤーパッドのおかげもあって、装着感はなかなかに心地よい。おかげで、長時間の使用時にもストレスは感じなかった。
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