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あの注目機種はどんな音?――ファイナルの63万円超弩級モデルやゼンハイザー新密閉型を聴いてきた春のヘッドフォン祭2015(6/7 ページ)

年々開催規模が拡大するヘッドフォン祭だが、今回も会場には多くのブランドの新製品が並び、賑わいをみせていた。本稿ではイベントの直前に発表された注目の新製品を中心に、いくつかのモデルの音を会場で確かめてみた。

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4つの個性が際立つオーリソニックの「BRAVO」

 完実電気が取り扱うオーリソニックからは、新シリーズのイヤフォン「BRAVO」が緊急上陸。ファウンダーのCEO、Dale Lott氏もイベント会場に駆けつけて、自ら来場者に向けて新しい4モデルの特徴を力を込めて説明していた。


BRAVOシリーズのHARMONY


米オーリソニックのDale Lott氏

 新シリーズのラインアップは「オーリソニックの目指す音を多くのイヤフォン・ファンに知ってもらいたい」という意図から、価格の面でも大胆に攻めたというエントリーモデルの「EVA」に始まる。その想定売価は2万円前後。シリーズが共有する9.25ミリのダイナミックドライバーを1発搭載している。音を聴いてみると非常にバランスが良く、音楽性の豊かさはオーリソニックならではと感じた。かなりコストパフォーマンスは高いと思う。


エントリーモデルのEVA

 フラグシップの「HARMONY」は9.25ミリのダイナミックドライバー1基に、BAドライバーを2基組み合わせたハイブリッド型。こちらはしなやかなアタックと各帯域の音のつながりがスムーズでバランスも整っている。ボーカルは余韻がふくよかで、クラシックギターのサスティーンも綺麗に伸びる。階調感のきめ細かさも格別だ。低域はしっかりとした量感を持ちながら、透明感と切れ味の良さも兼ね備えている。

 間を埋める存在の「FORTE」「KICKER」も低域にキャラクターのウェイトを傾けたモデルとして位置づけられているが、余計な強調感がなくレスポンスや切れ味の良さも光っている。4モデルとも7月に一斉発売となるが、それぞれに大きく異なる個性を選んで楽しめるシリーズになりそうだ。

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