ピニンファリーナのヘッドフォンも――IFAで目をひいた“おしゃれオーディオ機器”たち:IFA 2015(2/2 ページ)
日本のオーディオショーとはひと味違う。デザインへのこだわりが強い欧州ならではのオーディオ機器を“天野透セレクト”でお届けしよう。
ピニンファリーナデザインのヘッドフォンも
40年の伝統を持つドイツのフルラインアップオーディオブランド「Magna」は、同社ハイエンドヘッドフォン「LZR 980」のデザインを、イタリアのデザインスタジオ「ピニンファリーナ」に委ねた。
ピニンファリーナといえば、フェラーリやイタリア高速鉄道などのデザインで広く知られるイタリアを代表するカロッツェリアだが、実はヘッドフォンや万年筆といった工業デザインも手がけている。ヘッドアーム上部とケーブルのリモコン部にあしらわれたピニンファリーナのロゴを見るだけで、筆者のような自動車好きはワクワクするだろう。イヤーパッドはモータースポーツのバケットシートに用いられるアルカンターラのような、バックスキン調の素材。ステッチと相まって、まさにスポーツカーのシートのよう。取り外して30度の温水で洗濯することも可能だ。
LZR 980は同社のハイエンドヘッドフォンということで、デザインだけではなく音質にもこだわっている。「LAZER-TECH-DRIVER」は、独Klippelの技術を用いてレーザー測定によるドライバー成型を行うもので、ホームスピーカーと同じメソッドで生産されている。ケース、専用ケーブル(リモコンあり、なし)、航空機アダプターなどが付属して、価格は299ユーロ。
ヤマハの「Relit」も存在感を示す
楽器メーカーであり、シンセサイザーなどの電子技術にも強いヤマハは、ヨーロッパにおいてオーディオのリーディングカンパニーとして認識されている。デザインオーディオでも高い評価を受けている同社は、広い空間でゆとりあるブース作りをしていた。そんな中で目を引いたのが、照明とスピーカーが一体となった「Relit」の2アイテムだ。
ヤマハの「Relit」シリーズはすでに日本でも発売されているが、北欧やイタリアのデザインに引けをとらないセンスを感じたので是非紹介したかった。ダイニングテーブルやベッド際のナイトテーブルに置けば、生活空間が光と音楽で彩られる
Bluetoothで音声入力をするスピーカーで、発売自体は2年前と決して新しいとはいえないが、この製品の成功をきっかけにソニーをはじめとした各社が「照明+オーディオ」というジャンルに参入している。ベッドルームのナイトテーブルに置けば、一台二役をこなすだけでなく、スタイリッシュな睡眠空間の演出もしてくれるだろう。
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