CESで見つけた“注目のヘッドフォン”総集編 2016:CES 2016(4/10 ページ)
今年もCESで見つけた注目のヘッドフォンをまとめて紹介しよう。ベイヤーダイナミックとゼンハイザーが展示した最新のハイエンドモデルなど、いくつかは会場で試聴することができた。
オンキヨーからハイブリッド型イヤフォンが登場
オンキヨーはギブソングループが出展するブースの中で、ヘッドフォン、イヤフォン製品の展示を行っている。会場に足を運んでみると、昨年のIFA2015に試作機として並んだイヤフォンとヘッドフォンのハイエンドモデルが商品として最終形に近いかたちで姿を現していた。
「E900M」は中高域に1基ずつのBA型と、6mm口径のダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッド型イヤフォンだ。アメリカの販売価格価格は349ドル(約4万円)を想定している。ハイレゾロゴマークも取得しており、再生周波数帯域は5Hz〜40kHz。ハウジングにはアルミ素材を、ケーブルの導線にはOFCをそれぞれ採用している。イヤフォン側はMMCXのコネクターとして、リケーブルにも対応した。
実機の音を聴いた感触は非常に解像感が高く、中高域のディティールを自然に引き出すのが上手なイヤフォンと感じた。生楽器の音色もリアリティに富み、情報量もたっぷりとある立体的な演奏が蘇る。
ヘッドフォンにも2つのハイエンドモデルが並ぶ。どうやら北米では今年前半のリリーススケジュールで準備が進んでいるようだ。密閉型の「H900M」と、開放型の「A800」の2機種で、いずれも50mm口径の大型ドライバーを搭載。オンキヨーが1977年に発売したヘッドフォン「HP-100」のリバイバルを意識した、大柄のイヤーカップとヘッドバンドを採用する力強いデザインが特徴的だ。
そのサウンドは見かけによらず、柔らかなボーカルやフルート、オーボエなど木管楽器の繊細なディティールの再現力が高い。密閉型のヘッドフォンはシャープで緊張感のある低域を聴かせてくれた。ともにハイレゾロゴマークを取得しており、ハイレゾ音源の情報をバランス良く、丁寧に引き出せるヘッドフォンに仕上がっているようだ。価格はH900Mが299ドル(約3.5万円)、A800が399ドル(約4.6万円)となる見込みだ。
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