パナソニックは1月25日、開発発表を行っていたミラーレスカメラ「DC-GH5」を正式発表した。3月23日から販売を開始する。価格はオープンで、実売想定価格はGH5ボディーが24万円前後、「LUMIX G VARIO 12-60mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.」とのレンズキットが27万円前後となる。
GH5は2014年に発売した「DMC-GH4」の後継機種で、イメージセンサー、画像処理エンジンともに一新している。イメージセンサーの「Digital Live Mosセンサー」はローパスフィルターレスで、有効画素数は2033万画素。読み出し速度も先代GH4に比べて約1.7倍と高速化した。
画像処理エンジンの「ヴィーナスエンジン」は第10世代となり、GH4比1.3倍以上の信号処理速度となった。また、これによってDFD(空間認識AF)の高速化や4K 4:2:2 10bitのコーデックにも対応した。
DFDは480fpsのセンサー駆動で、合焦速度0.05秒、AF連写9fpsを実現した。手ブレ補正システムの「Dual I.S. 2」はレンズ内で2軸補正、ボディー内で5軸補正することで5軸5段の手ブレ補正能力をうたう。
背面には新たにジョイスティックを追加し、225個の測距点からAFエリア、サイズを親指で操作できる。SDメモリーカードスロットは2基搭載し、同時記録や静止画と動画別々の記録などの記録方式に対応する。
GH5は静止画はもちろんのこと、動画性能にも力を入れている。4K動画はセンサー中心のクロップではなく、センサー全域から全画素読み出しの上60pでの記録が可能になる。他にもプロフェッショナル向けとして4:2:2 10bitの4K30p記録や、2017年夏にはファームウェアアップグレードで4:2:2 10bit ALL-Intra記録にも対応する。フルHD記録時には最大180fpsまでのスローモーション撮影もできる。
しかも全ての記録モードで録画時間に制限がなく、2基のSDメモリーカードが容量いっぱいになるまで記録を継続できるのは4K動画制作者にとってはうれしいポイントだ。
また、現行の「4K PHOTO」(800万画素、30fps)のさらに上を行く「6K PHOTO」(1800万画素、30fps)を新たに搭載する。6K PHOTOもセンサー全域からの全画素読み出しによる絵作りで、連写時間に制限はない。
ファームウェアアップグレード計画も同時に発表され、4月にはフルHDの4:2:2 10bit記録、夏には4:2:2 10bit ALL-Intra記録、高解像アナモフィックモード、USBテザー撮影、4K HDR動画撮影に対応予定だ。
動画撮影時の録音には、XLR端子のマイクロフォンを取り付けできる「DMW-XLR1」を装着することで96kHz/24bitのハイレゾ音声収録が可能となる。
背面モニターは3.2型162万画素のRGBW液晶でバリアングル方式。電子ビューファインダーは368万画素の有機ELでファインダー倍率は0.76倍。
本体サイズは約138.5(幅)×98.1(高さ)×87.4(奥行き)mmで、重量は本体のみで約645gだ。
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