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KEFが仕掛けた価格破壊、新「Qシリーズ」の実力は?潮晴男の「旬感オーディオ」(3/3 ページ)

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マルチチャンネルで試聴


センタースピーカーの「Q-650」

 センタースピーカーとしてリリースされたQ-650のパフォーマンスを確認するため、フロントにQ-750、リアにQ-350を使ったマルチチャンネル・システムで映画ソフトを視聴してみた。この組み合わせではユニットのサイズが統一されることもあってつながりが良く、スケールの大きな音場空間が出現する。またQ-650は引き締まったダイアローグを描き出すので、マルチチャンネル・システムを構築したいファンにはこの組み合わせをおすすめしたい。

 ニューQシリーズはいずれのモデルともに深みのある低音域とスムーズな中高音の再現を可能にすることで、前作より落ち着きのあるサウンドを聴かせてくれることが何よりの魅力だと思う。機会があればぜひとも一度これらの製品の音を耳にしていただきたいが、ブックシェルフ型の2つのモデルは、その価格からは想像もできない体験ができるはずだ。


ホワイトモデルも選択肢に入れたい

 なお、ニューQシリーズは現時点ではブラックとホワイトのカラーが用意されているが、ホワイトのほうが重い感じにならないので、リビングで使うならホワイトも選択肢に入れたい。またこのシリーズから大胆にもスピーカーグリルはオプション扱いで、標準装備されていない。ダイレクト感のある音作りを大切にしたいというKEFの判断なのだろうが、こうした部分にも本体コストを抑えてクオリティーを高めたいという意識が現れているように思った。

潮 晴男(うしお はるお)氏プロフィール

オーディオ・ビジュアル評論家・音響監督。オーディオ・ビジュアル専門誌をはじめ情報誌、音楽誌など幅広い執筆活動を行う一方、音響監督として劇場公開映画やCDソフトの制作・演出にも携わる。ハリウッドの映画関係者との親交も深く制作現場の情報にも詳しい。またイベントでのていねいで分かりやすいトークとユーザーとのコミュニケーションを大切にする姿勢が多くのファンの支持を得ている。


自宅のオーディオルームにて

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