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アウトドア“最強”スマートウォッチ、カシオ「PRO TREK Smart」と旅をしてみた山本敦の「体当たりッ!スマート家電事始め」(1/4 ページ)

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 スマートウォッチはアップルの「Apple Watch」が登場してから、めぼしい製品が出てこないといわれている。スマートウォッチの進化ははもはや止まってしまったのか? 否。今春に国産の時計メーカーが本気を出して作った注目のAndroid Wear 2.0搭載スマートウォッチ、カシオ“PRO TREK Smart”「WSD-F20」が面白い。


カシオのAndroid Wear 2.0を搭載したスマートウォッチ“PRO TREK Smart”「WSD-F20」
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 その特徴は「アウトドアギアに徹したスマートウォッチ」であること。筆者はふだんからApple Watch series 2を使っているが、時計以外のスマート機能を何でもかんでも利用しているわけではなく、毎日のSuica利用とたまにApple Pay、ジョギング時には心拍数管理とAirPodsと組み合わせた音楽再生に、そして“座りすぎ解消アプリ”「Standland」で日頃の健康管理といった具合だ。スマホからの通知機能は、締め切りを過ぎた原稿の催促を含めてなるべくシャットアウトしたいので、どちらかといえば敬遠している。何がいいたいかといえば、「良いスマートウォッチ」の条件とは、時計としてデザインやフィット感に満足できて、なおかつ自分の用途にフィットしたいくつかの機能が心地よく使えることなのかもしれない。

 筆者はジョギング以外にあまりアウトドアのアクティビティをしていないので、今回カシオのWSD-F20を私がレビューしてもいいのか迷ったが、よく調べてみると、本機に新しく搭載されたGPSとカラー地図データのダウンロード機能は“旅”にも活躍するらしい。旅行なら私の守備範囲だ。ならば今回はWSD-F20の新機能にターゲットを絞って、旅のお供としての活躍ぶりを体当たり評価してみたい。

カシオのスマートウォッチ第2弾はここが進化した

 本機は今年の2月にグーグルがリリースしたスマートウォッチ向けOSの最新バージョン「Android Wear 2.0」を搭載している。2.0になって、前のバージョンからユーザーインタフェースが刷新され、スワイプ操作も直感的にできるようになった。Wi-Fiで直接インターネットにつなげるようにもなったので、大容量の地図データを素速くダウンロードしたり、Google Playストアから直接アプリも落とせて便利だ。メールやSNSアプリなどの各種通知をウォッチフェイスに表示して、スマートウォッチ単体で返信もしやすくなった。

 スマホとのペアリング方法は従来通り。スマホに管理アプリの「Android Wear」を入れて、互いの機器のBluetooth機能をオンする。あとは画面に表示されるガイダンスに従って手順を進めていく。なおWSD-F20はiOS 9.0以上のiPhone 5以降とペアリングして使うこともできるが、Android4.3以上のデバイスとのペアリング時に比べて使える機能に制限がある。Androidスマホとの組み合わせができればベターだ。


Android 4.3以上のスマホとの組み合わせに最適。Android Wearアプリで設定を行う

 デザインは先進性を漂わせ、見るからに堅牢な雰囲気だ。元もとカシオの腕時計には本格アウトドアギアツールとして人気の“PRO TREK”シリーズがあり、WSD-F20はそのラインアップに加わるスマートウォッチだ。本体の直径サイズは約5.5cm、質量は92gになる。手首にそのまま着けると少し大柄に見えるが、アウトドア用ジャケットの上から装着しても様になる。カラバリにはオレンジとブラックの2色がある。


本体の右側面に3つの物理ボタンを配置。強固なボタンガードで保護されている

 タッチ液晶はサイズが1.32インチで画素数が320×300ピクセル。カラーとモノクロの2層構造として、モノクロ液晶で時刻を常時表示。液晶をタップしたり、ボタンを押すとカラー液晶が立ち上がってアプリや地図、その他のセンサーで取得した計測情報を画面に表示する。必要な情報をシーンに応じて見せる構造として、バッテリーセーブと視認性のキープを両立させている。


モノクロとカラー液晶を重ねた二層構造にディスプレイを搭載。使用シーンに応じて最適な画面表示を実現している

 ディスプレイモードと電池寿命も密接に関わっている。省電力設定の内容はユーザーが詳細を決定できるが、例えばカラーとモノクロの液晶を自動で切り替える設定として、GPSは「間欠測位(6分ごと)」とした場合の電池持ちは約2日以上。実際に使ってみると2日前後は持続した。

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