503iの「速さ」をベンチマークテスト──意外な速度差がJavaが組み込まれた503iは,より情報機器に近い携帯といえる。それだけに,情報を処理する速度が,機種を選定する上で1つの基準になりそうだ。
503iの速さを決めるパラメータテストを実行するに当たって,503iが実装しているJavaの速度とは何かを考えてみた。おそらく次の3点が,ユーザーにとって速さや遅さを実感させるポイントになりそうだ。 ・グラフィック ・UIコンポーネント ・CPU and JavaVM 上記3点をチェックする簡単なテストツールを作成したが,UIコンポーネントに関しては予想していた通りの現象が発生したため,結局は除外せざるを得なかった。現行2機種のUIコンポーネントの挙動に差が大きいのである。 たとえば,「P503i」ではリストボックスのアイテムをselect()メソッドを使って選択すると,選択したアイテムが表示領域に来るようにスクロール動作を行う。一方,「F503i」ではselect()で選択してもスクロール動作は行わない,という違いがある。 両者の違いは重大なものではないので,通常のオペレーションではあまり問題にならないが,ベンチマークではスクロールを行わない「F503i」が圧倒的に優位になる。“スクロール動作が省略されていることも速さのうち”という判断もあるだろうが,今回は公平を欠くという観点からUIコンポーネントのテストは中止した。 また,上記3点のほかにも,iアプリのローカルストレージに相当するスクラッチパッドの速度差などが考えられるが,それがユーザーにどういう影響を与えるか分からないため今回はテストを行っていない。 テスト結果使用したベンチマーク(MobileBenchバージョン1.5)では,次の2つのテストを行っている。 ・テスト1〜グラフィックの描画,グラフィックの消去 ・テスト2〜エラトステネスのふるい テスト結果
テスト結果に示すように,現行2機種ではF503iが圧勝という形になっている。 また,CPUやJavaVMのテストであるエラトステネスふるいとグラフィックの速度には強い相関関係がありそうだが,これはある意味で当然かもしれない。PCとは違い,携帯電話にはグラフィックアクセラレータなどが組み込まれているわけではないため,CPUの性能がすべてを支配するだろうと考えられるからだ。 いずれにしても,現行2機種だけでは,何ともいえないところがある。今後の新機種の様子を見つつ,ベンチマークソフトのバージョンアップを図り,機種間の性能差を明らかにしていくつもりだ。 なお,使用したベンチマークはhttp://gadget.mda.or.jp/i/ibench.htmlからダウンロードできるので興味がある方は試していただきたい。 [米田聡,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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