GIF【じーあいえふ，じふ】

【国内記事】

2001年3月26日更新

　GIF（Graphic Interchange Format）は，パソコン通信の老舗である米CompuServeの規格であったことから分かるように，データの送信が短時間でできるよう高い圧縮率を持ちながら，画像の損失や劣化を起こさない可逆性のある画像圧縮方式のことだ。

　最大同時発色数は256色のため，写真などのリアルな色調を必要とする画像の圧縮には適していない。現在はホームページで使われるアイコンやボタンなどの画像ファイルとして多く利用されている。

　一般に，GIFには複数の規格があり，1987年に策定された最初のものはGIF87aと呼ばれている。1990年にGIFの仕様を拡張したGIF89aが登場し，透過色，マルチイメージ（アニメーション）の遅延時間などが扱えるようになった。しかし，アニメーションGIFによるループ再生はいずれでも定義されておらず，米Netscape Communicationsが独自に拡張したのがそもそもの始まりとなっている。

　GIFの最新版は1995年に登場したGIF89Mだが，GIF89aと仕様そのものは変わらないため，バージョン表記はGIF89a，もしくは区別をするためGIF89a（modified）などとされている。GIF89Mでは，内部で使われるLZW圧縮伸長アルゴリズムが米Unisysの特許であるという告知が，ライセンスの章に追記されている。

　Unisysは，1995年に米国において「高速データ圧縮，及び解凍」の技術として，LZWに関する特許を取得している。同技術は，欧州やカナダ，日本でも特許を取得しているため，その使用にはライセンス料の支払いが発生する。ただし，市販のペイントソフト，ブラウザソフトなどを使用する限りにおいては，エンドユーザーが個々にライセンス料を支払う必要はない。iモードでGIF画像を見ることができるのは，NTTドコモがUnisysとライセンス契約をしているからで，J-スカイやEZウェブで見ることができないのは，ライセンス契約を結んでいないからである。

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