コンパック「Compaq iPAQ PocketPC」を発表日本でも,Palmに“真のライバル”が登場? 米国でも売れ行き好調の,「世界最強」を謳うPocket PC搭載機が登場する。
コンパックコンピュータは4月11日,MicrosoftのPocket PC日本語版を搭載した携帯情報端末「Compaq iPAQ PocketPC」を4月下旬から発売すると発表した。 ジャケットコンセプトによって広がる拡張性iPAQ PocketPCは,IntelのStrongARM/206MHzを採用し,高速な動作が特徴。コンパックは「ギネスブックが認めた世界最強のPDA」と語る。都内で行われた発表会では,他社のPocket PC搭載機と速度を比較するデモンストレーションも行われた。 また,ジャケットと呼ばれる拡張パックを取り替えることで,さまざまな周辺機器を取り付けることが可能だ。製品にはコンパクトフラッシュスロットを備えたジャケットが付属するほか,サブバッテリも備えたPCカードスロット付きのジャケットも用意される。6色のカラージャケットも発売され,外観を変えて楽しむこともできる。 モバイルユースを意識した,音楽や映像のアプリケーションも豊富。米BEATNIKが開発した「Beatnik Player」は,StrongArm用に最適化されたオーディオエンジンを搭載する音楽再生プレーヤーだ。MIDIやMP3が再生できるほか,音声などを16トラックに分けて管理できる「Rich Music Format」(RMF)という専用フォーマットにも対応する。さらに,パケットビデオのMPEG-4映像プレーヤー「PVPlayer v2.0」も搭載している。 そのほか,JavaScriptやSSLに対応したACCESSの「NetFront 2.6 for Pocket PC」や,ジェイアール東日本企画の「JRトラベルナビゲータ Pocket PC対応」などのソフトが搭載されている。また,英語版のiPAQ PocketPCに対して,ROMサイズも倍の32Mバイトになった。 iPAQ PocketPCはメモリ容量の違いで2機種が発売される。32Mバイト版の出荷は4月中旬,64Mバイト版は5月下旬からの予定。価格はそれぞれオープンプライスだが,コンパックの直販サイト「ダイレクトプラス」での価格は,32Mバイト版が5万9800円,64Mバイト版が8万9800円となる。 主な仕様は以下の通り。
ビジネスとコンシューマー,両方を狙う「プレサリオ」ブランドがコンシューマーをターゲットにしていたのに対し,「iPAQの用途はコンシューマーと業務用の市場が統合化されたもの」とコンパックコンピュータの馬場真副社長は語る。 PDAとしてしばしば比較の対象になるPalm OS搭載機については「システム手帳を電子化したものという認識でいる。価格帯から見るとあくまでコンシューマー機」(コマーシャルビジネス統括本部インターネットプロダクト部の湯浅茂部長)とコンパックは捉えている。 今後の製品でもiPAQ PocketPCはハイエンド,高級機路線を進むという方針も明らかにした。モノクロ液晶を備えた低価格機は考えていない。「モノクロ機であれば,2万円を切る(価格にする)。そうでなければ受け入れられない」(湯浅氏) 米国では品不足が指摘されるiPAQ PocketPCだが(2000年8月の記事参照),「(ワールドワイドで)今年の後半には年間生産台数500万台の体制にもっていく」と,馬場氏は自信を示す。 英語版の発売から日本語版の発売まで1年余りかかったわけだが,遅れた理由として「Pocket PCに対して当初懐疑的だった。日本における戦略の失敗」と,馬場氏は素直に認める。その分,日本市場への取り組みは意欲的だ。 「140万台といわれる日本の携帯情報端末市場の10%以上のシェアは取りたい」(馬場氏) Palm OS搭載機も,ソニーの新CLIEなどマルチメディア機能を強化した製品が登場してきている。実際,ユーザーの中には「CLIEとiPAQ PocketPCで迷っている」という声もある。最速を誇る携帯情報端末は,市場の中でどのような位置を占めていくのだろうか。 関連記事 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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