PDAで軽快に動作するマルチメディアビューワ,「ePAGE」XScale発表会のデモで注目を集めたのは,Webブラウザとマルチメディアビューワの機能を兼ね備えた組み込み向けソフトウェア「ePAGE」。Webを破綻なく表示させ,PDFファイルの描画速度も驚くほど速い。
発表会場に併設されたデモンストレーションコーナーでは,XScaleベースのアプリケーションプロセッサを採用するベンダーや,XScale上で稼働するアプリケーションを開発するメーカーなど10社が開発状況などを紹介していた。中でも興味深いのは,ピクセル・テクノロジーズの「ePAGE」。Webブラウザとマルチメディアビューワの機能を兼ね備えた組み込み向けソフトウェアだ。
マルチメディアに強いXScaleの魅力を引き出す「ePAGE」画像,動画,音楽などのさまざまなフォーマットに対応し,採用するメーカーはデバイスに必要なフォーマットを選んで組み込ませることができる。 従来はARM/StrongARMで動作していたが,PXA210/PXA250の発表を受けて対応版を開発中であることが明らかになった。 日本では,ARM/StrongARM版とXscale版がリリースされる予定。ARM/StrongARM版のePAGEが搭載されたPDAは4月上旬から下旬にかけて市場に出るといい,XScale版は,「5月から6月初めにはGMを出す予定。実際にチューニングされたソフトが搭載されたデバイスは6月から7月ごろになるだろう」(ピクセル・テクノロジーズ説明員) 既に,PXA210/PXA250アプリケーションプロセッサ搭載端末に対応するデモ版が顧客向けに提供されているといい,Windows CE,Pocket PC,Symbian OS,Palm OS,Linux,ITRON環境で動作確認が進められているとのことだ。 また,携帯電話向けにも,キャリア,メーカーなどの詳細は明かせないとしながらも2.5世代携帯電話にARM/StrongARM版が搭載される予定があるという。第3世代携帯電話への搭載はまだはっきり見えていないというが「ストリーミング系のコンテンツを扱うキャリアのメーカーの中にはXScale版ePAGEに関心を持っているところもある」(ピクセル・テクノロジーズ説明員) ePAGEで閲覧可能なデータは,HTML,cHTML,JAVA,Microsoft Word/Power Point,Adobe PDF,GIF,JPEG,Postscript,ebook,Macromedia Flash,プレーンテキスト,TIFF,RealPlayer,Windows Media Player,QuickTime,MPEG-2/4,MP3など。上記のデータで圧縮されていないデータなら,電子メールに添付されたものでも閲覧できる。WAP 2.0には現段階では未対応。2002年4月以降から開発に入るそうだ。 ePAGEは高性能携帯電話やPDA,家庭用ゲーム機,セットトップボックス,カーナビなどの情報端末上でさまざまなデータの閲覧を実現できる。「どの端末上でも,PC上で見るのと同じように見えるのが利点だ。従来のPDA用のブラウザのように形が崩れたり破綻することなくWeb閲覧ができる」 (ピクセル・テクノロジーズ説明員)
そもそもePAGEは,インテリジェントプリンタ向けビューワとして開発されたソフトなのだそう。「印刷用データを閲覧するために開発された。ベクタデータやPDFデータを高速に描画でき,マルチメディアファイルもストレスなく閲覧できるということで,携帯端末向けビューワとして注目され,PDA用ビューワとして設計することになった」 (ピクセル・テクノロジーズ説明員)
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