Palm Bluetooth Cardの使用感を試す
PCからはCOMポート経由に見えるBluetooth CardのHotSyncBluetoothを使ってのPalmデバイスとPCとの接続は,いまのところ「HotSync」がメインの用途となる。 まずはこれまでと同様にPalmデバイスとPCとで互いを認識・認証し,HotSyncでBluetoothを使うように通信設定を行う。「環境設定」アプリ→「Connection」項目で「New...」ボタンを押し,「Connect to:」に「PC」を,「Via:」に「Bluetooth」を選択し,「Device」ボタンを押してPCを認識・認証する。PCとの認識・認証の場合,BluetoothをPCのCOMポートを割り当てる設定項目が現れる。空いているCOMポートにBluetoothを割り当てておき,あとからHotSyncマネージャのシリアル設定で割り当てたCOMポートを選んでおく必要がある。 「HotSync」アプリを起動すると,上で設定した値をプルダウンメニューから選べるようになっている。設定値を選んだ状態にしてHotSyncを開始すると,Bluetoothによる接続が始まり,続いてHotSyncが行われる。
Bluetoothを使ったHotSyncは,シリアルケーブルを使ったHotSyncと同程度の速度だった。すなわち,USBケーブルよりは遅く,赤外線よりは速い。 ワイヤレスHotSync実行中のムービー HotSyncをしている様子のQuickTimeムービー(23秒/1.1Mバイト)。耳を澄ませると,HotSyncのピロリー音のほかにバイオがBluetoothの接続/切断時に発するテクノ音も聞こえる ここではBluetoothを標準で内蔵しているソニーのバイオSR (PCG-SRX7E/P)を使ってテストしたが,そのほかのPCであっても,HotSyncはCOMポート経由で行われるため,HotSyncソフトウェアやPalmDesktopソフトウェアに特別なドライバは必要ないと思われる。
Bluetoothの土台作りを果たしたPalmデバイスCLIEシリーズ用のBluetoothアダプタの場合,PalmデバイスがBluetoothをサポートすることによる「面白さ」を味わうことができなかった。導入の手間に比べて新しくできることの魅力があまりにも少なかったためである。 今回のBluetooth Cardの場合も,基本的にはそれと同様だ。まだ使い慣れないBluetoothは設定手順が難解であり,それをフォローするためのソフトやマニュアルも英語のままで,使用時の手間も同じぐらいかかる。ただ,CLIEシリーズ用Bluetoothアダプタよりは場所をとらずにBluetooth機能を搭載でき,また機能についてもPalmデバイス同士の接続という新しい一面を見ることができた。 Bluetoothによる無線環境が面白くないわけがない。しかし,その面白さを十分に満喫するだけの周辺環境が整ってないのが現状である。そんな中,このBluetooth Cardの登場,そして本日ソニーから発表されたBluetoothメモリースティックの登場によって,インタフェースの土台ができつつある。ブロードバンド対応のアクセスポイントといったハードウェアや,Bluetoothを使ったユニークなソフトウェアなど,メーカーとユーザーによるさらなる対応に期待したい。
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