ツーカーの切り札「TT21」をチェックする(4/4)
スピーカーの効果にびっくりTT21ではツーカー端末としては初めて,FM音源32和音+PCM音源8和音の40和音に対応している(funstyleは64和音,2001年4月の記事参照)。 また,二つ折りの下部であるキーパットの裏面に,スピーカーが搭載されており,クリアな音質の着メロを再生できる。
このスピーカーの配置が少々興味深い。TT21の着メロ再生音は,どちらかというと高音部に抜けてしまう傾向が強く,曲によっては聞き取りにくい。しかしTT21を机の上などに置いている場合,スピーカーが机方向を向いているため低音部が強調され,全体的な音域のボリューム感が増すのだ。下向きのスピーカーということで,音量が低下するのではないかと思っていたが,低下どころかサウンドとして厚みが出る。 余談だが,東芝といえば「サザエさん」を思い出す方も多いと思う。3月末までの期間限定で,TT21専用の40和音サザエさんBGM着メロが,TT21のメニューに登録されている「UserClubSite For TT21」で無料公開されているのにも注目だ。
TT21は買い! か?では最後に,TT21が買いか否かについて,私見を少し述べさせてもらうことにしよう。 もしも現在,ツーカーの他の端末を使用していて,そろそろ機種変更を考えているならば,TT21はお勧めだ。昨今の携帯電話として必要と思われる機能はすべて備え,なおかつツーカーメッセンジャーという新機軸も打ち出している点は,非常に意欲的で,挑戦的だ。 それぞれの機能が,1つの端末の中でいまいちきれいにまとまりきっていない印象も受けるが,慣れてしまえば,それも大して気にならなくなるだろう。 ただし,ほかのキャリアからこの端末に乗り換える価値があるかというと,難しいところ。カメラや着メロの和音数は,今後も各キャリアの多くの端末で,より高機能なものが採用されると予想されるからだ。現状では不満点も多々あるものの,ツーカーメッセンジャーをすぐに使ってみたいかどうか,というのが,最終的な判断基準になるのではないだろうか。 個人的には,ツーカーメッセンジャーにしろfunstyleにしろ,プラットフォームの規模を必要とする新サービスを無鉄砲とも思えるほど展開するツーカーは嫌いではない。むしろ,ツーカーにはこうした姿勢を貫いてもらいたい。3Gに向かってなんとなく流れつつある携帯電話業界で,異彩を放ち続けていてもらいたいとすら思っているのだが……。
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