Mobile:NEWS 2002年5月22日 10:21 PM 更新

ジェー・ドット、56色の携帯用ワイヤレスヘッドセットをデモ

ビジネスシヨウブースの中で、56色のカラフルなヘッドセットがひときわ目を引いている。8月に発売予定の携帯電話用ワイヤレスヘッドセット「ドロップ」だ

 ビジネスシヨウブースで、カラフルな携帯電話向けワイヤレスヘッドセットが参考出展されている。ジェー・ドットが8月上旬の発売を予定している「ドロップ」だ。価格は1万3800円ぐらいを想定している。

 ドロップは、耳かけ式のワイヤレスヘッドセット。携帯電話のイヤホン端子につなぐ本体と、マイク付きのヘッドセットで構成されている。本体とヘッドセットの間の通信には1.8GHz帯の電波を利用(電波出力は1ミリワット)、本体とヘッドセット部分は8メートルから10メートル離れていても利用できる。

 “電波”とはいってもドロップはBluetoothを利用しているわけではない。ジェー・ドットの技術顧問である大塚明氏は「ドロップの開発を始めた2年前にはBluetoothの仕様が固まっていなかったため、搭載を見送った。今後のバージョンには搭載することも考えている」と話す。

 ユーザーは携帯電話に本体を接続し、ワイヤレスヘッドセットを耳にかけて利用する。電話がかかってきたら、ヘッドセットに付いているボタンを1.5秒間長押しすると電話を取ることができ、そのままワイヤレスで通話を行える。


カラフルなワイヤレスヘッドセット「ドロップ」(左)。ドロップを装着したところ(右)


システムは本体とヘッドセット部分で構成され、アンテナは本体部分は小さい針金状のものが内蔵されている。ヘッドセット部分のアンテナはプリント基板状に実装


ヘッドセット部。ボリューム調整および、着信ピックアップを行うボタンが搭載されている。サイズは78×50×36ミリ、重さ31グラム


本体部分。電源ボタンとヘッドセットとのリンクを確立するためのボタンが用意される。サイズは68×48×13ミリ、重さ41グラム


ブースには56色のモックが飾られている。全色を発売したいとスタッフは話すが、最終的に何色リリースするかは未定

 マイクはヘッドセットの下部に備えられている。ヘッドセットが耳かけ式のため、雑音を拾わずに声のみを拾えるかが気になるところだが、「マイク下部の30度の角度で音を拾う指向性を持つマイクを自社開発して搭載している。ノイズリダクションやエコーキャンセラー機能も備えており、余計な音はなるべく拾わないよう設計している」(大塚氏)

 また、多くのユーザーが同時に利用した場合の混線についても「スペクトラム拡散方式の通信技術を使っているため、混線や盗聴はほとんど起こらない」(大塚氏)

 音質は、実際利用してみたところ携帯電話で直接通話するよりは若干劣るが、利用する上で特に問題となることはなさそうなレベルだ。音声のデジタル変換には32kbpsのADPCMを用いているという。

 対応する端末は、NTTドコモ、au、J-フォンの携帯電話。「J-フォンの古い機種では一部利用できないものもあるが、最近の機種では問題なく動作する」(ジェー・ドット説明員)

 「ドロップ」は、携帯電話だけでなく、PCと接続してボイスチャットやインターネット電話をワイヤレスで行える。マイク端子とヘッドホン端子を備えたPC接続用のケーブルも製品に同梱されるという。


PCとの接続にも対応している

 バッテリーはリチウムポリマー充電池を採用、1回の充電でスタンバイモードで14時間、連続通話は3時間行える。本体部分のバッテリーは着脱可能で、「オプションでの販売も予定している」(ジェー・ドット説明員)

 8月上旬に発売予定のバージョンは、携帯電話とPCへの対応となるが、今後はステレオ化することでCDやMDプレイヤーなどにも対応させる予定。「ドロップだけ持っていれば、携帯電話も音楽を聴くのもワイヤレスで行えるようにしたい」(大塚氏)

関連リンク
▼ ジェー・ドット

[後藤祥子, ITmedia]

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