Mobile:NEWS 2002年6月14日 11:13 PM 更新

カメラ機能が充実、ストレートタイプのパケット端末「J-P51」(2/2)

「J-P51」は、パケット対応端末初のストレートタイプ。背面に搭載されたスライドカバー付きの11万画素CCDカメラと直径20ミリの大型スピーカーが特徴だ

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 カメラは背面のスライドカバーを開き、レンズを露出させることで自動的に起動する。メインメニューのカメラアイコンを選択しても、カメラは起動するのだが、スライドカバーを動かす方が、スムーズかつ直観的に撮影が行える。


背面のスライドカバーをスライドさせると、レンズとミラーが現れ、カメラが自動的に起動する。むき出しのレンズに不安感を感じていることも多い中、このような機能を搭載した端末がなかったのは折りたたみタイプでは搭載が難しかったからか。スピーカーは20ミリの大口径。クリアで迫力のある着メロサウンドを楽しめる

 シャッターは、液晶の下に配置されているコマンドナビゲーションボタンでも切れるが、本体左側面に配置されたシャッターボタンを利用した方が、操作はしやすい。コマンドナビゲーションボタンは、カメラ使用時には垂直に押し込むと撮影、上下でズームとワイドの切り替え、左右で明度を5段階で操作できるレバーも兼ねているため、シャッターを切るつもりが斜めに入力してしまい、明度が変わったり、あるいはズームが作動してしまったりという操作ミスが起こりやすいからだ。


マナーボタンがカメラ使用時にはシャッターボタンとして機能する。側面のボタンを人差し指で押す感覚は、カメラそのもの。手ぶれもおきにくく、使いやすい

 ネガポジ切り替え、セピア切り替え、ナイトショットモード、ホワイトバランスホールド切り替え、くっきりモード切り替えは、ダイヤルボタンに割り当てられている。ディスプレイに表示されている映像を確認しながら切り替えられるので、いちいちメニューを呼び出す必要がなく扱いやすい。それぞれに割り当てられているボタンを覚えるなければならないが、サブメニュー内のヘルプに機能説明が用意されているので安心だ。

 おおむね満足いく仕様の静止画撮影機能だが、保存画質についてはちょっとした不満も残る。保存画質は、ロングメール対応端末で受信可能な「ノーマル」、スーパーメール対応端末で受信可能な「ファイン」、メールに添付はできないが自機で閲覧できる「スーパーファイン」の3種類があるのだが、スーパーファインの存在意義がどうも理解できない。

 J-SH51のように、メール添付こそできないがVGAで撮影した画像をSDメモリカードで外部に持ち出せるというのであれば別だが、J-P51は外部ストレージに対応していない。せっかくきれいな写真が撮影できるのに、それを人に見せにくいのであれば、楽しさも半減だ。額を寄せ合い、小さな液晶画面を覗くのも、それはそれで楽しいとは思うものの、最近の携帯電話の液晶ディスプレイはプライバシー保護の観点からか視野角が狭くなっている。J-P51はTFT液晶の発色が鮮やかなため、斜めから全然見えないということはないが、やはり液晶の美しさ、撮影画像の鮮やかさをアピールするためには正面から見るのがベストだ。このあたりに何かちぐはぐな印象を受けてしまう。

 スーパーメールでは、パケット数に応じてメール送信時にかかる料金が異なるため、保存画質を選べるのはユーザーにとってありがたいとは思うが、だからこそ、メールで送信できるファイルサイズ内で保存画質を選べるようにしてもらいたいというのは、わがままな要望だろうか。

 J-P51は、ムービー写メール対応端末ということで、静止画だけでなく動画の撮影にも対応している。明度調節や、ズーム切り替え、色調切り替え、くっきりモード切り替え、セルフタイマーは静止画撮影時と同様に行える。ムービー写メール対応端末としても、普通以上の機能を備えているといえるが欲をいえば着信シャッターにも対応してほしかった。

 動画撮影時は、左に90度端末を傾けた状態が基本的な撮影スタイルとなる。しかし、表示されるサブメニュー、録画、終了アイコンなどもそのまま横を向いてしまうのは見づらい。どれも単純な機能のアイコンではあるのだが、もう少し細部にこだわりを見せてほしかった。


端末を横に傾けて撮影、再生するのだが、ご覧のようにアイコン類は縦表示用のものがそのまま使用されている

 動画撮影時だけでなく、再生時も端末を横向きにするのが標準となっている。しかしメール添付の際にファイル内容を確認するための再生時には、縦画面用のプレイヤーで再生できる。通常の再生時にも、この縦画面用プレイヤーを利用できれば便利なのだが対応していないのは残念だ。


ムービー写メール送信時、およびムービー写メール受信時の再生画面は縦表示が行える

ストレートタイプ好きにはお勧め

 最初にJ-P51を触れた時に感じたのは、端末のコンパクトさ。携帯電話の液晶画面がカラー化される前は、各メーカーが小型化を競っていたものだが、液晶以外の機能が高度化するにつれて、携帯電話は大きくなっていった。そんな中でJ-P51の小ささは新鮮だ。

 しかし、その小ささによる弊害もある。J-P51は端末自体が小さいわりに、液晶画面にはかなりのスペースを割いている。そのため、入力ボタン類の1つ1つが小さく、しかもひしめき合うように配置されているのだ。手の小さい人には問題ないだろうが、手が大きかったり、指が太い人には少し扱いづらいかもしれない。

 ストレートタイプで、なおかついろいろな機能が満載のJ-P51は、アンチ折りたたみタイプのユーザーにとっては、かなり魅力的な選択肢。かくいう筆者も、久々にストレートタイプをじっくり触ってみて、「使用時に開閉する面倒がない、なんとなく頑丈そう」など折りたたみタイプとはまた違った魅力を再発見した。誰もが折りたたみ携帯を使っている今だからこそ、ストレートタイプのJ-P51を持つというのも、粋な選択ではないだろうか。

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[陸手豪, ITmedia]

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