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2002年9月27日　01:33 AM 更新

ビジネスiアプリ入門（7）
待ち受けビジネスIMのサーバ（Servlet）と通信部の作成（2/4）

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通信プロトコルの設計

　プロトコルとは通信における決まりです。iアプリとServlet間でどのようにデータを受け渡すか決定します。

　下図は、連載第第5回でダミー実装したNetworkクラスを見直し、送受信するデータをまとめたものです。この図にあるデータをiアプリとServlet双方で扱えるような決まりを作ることが、プロトコル設計となります。

ビジネスIMのネットワーク送受信情報

　まずiアプリからServletへのデータの送信は、次のような通常のGETパラメータとして渡すこととします。

http://localhost/sendInit?name=uni

　次に、Servletからiアプリへのデータ送信は、特に決められたものはありませんので、Javaのプログラムで扱いやすい形式で決定します。下の表は、受け取ったデータ（byte配列）をどのように解釈するかをプロトコルとして定めたものです。

論理値	1byte 1:true, 0:false
数	1byte 0-255
文字列	1byte 文字数 nbyte 文字数分のSJIS文字

Javaで扱いやすいプロトコル

　以上を元に、ビジネスIMで使用するプロトコルをまとめると以下のようになります。

機能	メソッド名	GETパラメータ	受け取りデータの解釈方法
初回登録	sendInit	name:名前	論理値:登録判定
データ更新	update	name:名前	数:メンバーの数 文字列:名前（メンバーの数分） 文字列:状態（メンバーの数分） メッセージの数 文字列:送り主（メッセージの数分） 文字列:内容（メッセージの数分）
状態変更	sendState	name:名前 state:状態	なし
メッセージ送信	sendMessage	myname:自分の名前 toname:宛先 mes:メッセージ	なし

ビジネスIMプロトコル

iアプリとServletの実装

　設計したプロトコルを元にコーディングします。まずiアプリからの通信部です。先ほどの通信テストのコードを参考にHTTP通信メソッドをパラメータを配列で受け取ってInputStreamを返すように変更し、Networkクラスのhttpメソッドとします。このときパラメータの値は、com.nttdocomo.net.URLEncoderを使ってURLエンコードする必要があります。

class Network {
　InputStream http(String name, String[] nameval) {
　　String res = null;
　　HttpConnection conn = null;
　　try {
　　　String url = IApplication.getCurrentApp().getSourceURL() + "servlet/BusinessIM/" + name;
　　　
　　　// パラメータをエンコードする
　　　if (nameval.length > 0) {
　　　　url += "?";
　　　　for (int i = 0; i < nameval.length / 2; i++) {
　　　　　url += nameval[i * 2] + "=" + URLEncoder.encode(nameval[i * 2 + 1]) + "&";
　　　　}
　　　　url = url.substring(0, url.length() - 1);
　　　}
　　　System.out.println("access to: " + url);
　　　
　　　conn = (HttpConnection)Connector.open(url, Connector.READ);
　　　conn.setRequestMethod(HttpConnection.GET);
　　　
　　　conn.connect();
　　　
　　　InputStream in = conn.openInputStream();
　　　
　　　int len = (int)conn.getLength();
　　　
　　　// 長さ分だけ読み込む
　　　byte[] buf = new byte[len];
　　　int off = 0;
　　　for (;;) {
　　　　int n = in.read(buf, off, len);
　　　　if (n < 0)
　　　　　throw new Exception();
　　　　off += n;
　　　　len -= n;
　　　　if (len == 0)
　　　　　break;
　　　}
　　　in.close();
　　　conn.close();
　　　return new ByteArrayInputStream(buf);
　　} catch (Exception e) {
　　　try {
　　　　conn.close();
　　　} catch (Exception e2) {
　　　}
　　}
　　return null;
　}
}
iアプリからの通信コード（httpメソッド）

　この通信コードを使い、iアプリからの初回登録コードをプロトコルに沿って作成すると以下のようになります。

boolean sendInit(String myname) { // IDを受け取る
　try {
　　InputStream is = http("sendInit", new String[] { "name", myname });
　　boolean res = is.read() == 1;
　　return res;
　} catch (Exception e) {
　}
　return false;
}
初回登録のiアプリコード

[福野泰介, ITmedia]

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