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2002年11月15日 07:38 PM 更新
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Mobile for KIDS
第6回 「ミニモニ。パソコン」、すごいぴょん(1/2)
おもちゃパソコンの中でもダントツの強さを見せる、タカラの「ミニモニ。パソコン」。子供向けのキャラクターとしてステータスが確立された、ハムスターや熊、キティちゃんなどと比べると、かなり異質な存在。タカラが「ミニモニ。」の採用を決めたそのわけは?
国民的女性アイドルグループといえば、誰もが思い浮かべる「モーニング娘。」。そこから派生したユニットの1つで、新たなムーブメントを作ったのが「ミニモニ。」だ。身長150センチ以下の矢口真里、加護亜依、辻希美、ミカ(ココナッツ娘。)の4人組だ*1。
*1「ミニモニ。」はリーダーの矢口真里が来春で卒業。身長制限がなくなり、5期メンバーの高橋愛が加入、ミカが新リーダーになる
そんな彼女たちのデビュー曲「ミニモニ。ジャンケンぴょん!」もパワフルで新鮮だったが、第2弾シングル「ミニモニ。テレフォン!リンリンリン」に驚いた人も多いと思う。携帯電話はもちろんのこと、パカパカ(折りたたみ式のこと)や留守番電話サービスセンターなど、携帯ユーザーご用達の言葉が歌詞に盛り込まれているのだ。
筆者はこの歌のビデオクリップを見たとき、「ああ、こんなのが本当に出たら面白いな」と漠然と考えていた。そしてふと気がつくと、ミニモニケータイやミニモニパソコンがいつの間にか商品化されている。
だが、歌詞に出てくるようなカメラの機能は付いていない。とすると、これらの商品は決して歌詞を具現化するために誕生したわけではないようだ。「ミニモニ。」とモバイルの接点を探るべく、発売元のタカラに話を聞いた。
「ミニモニ。」人気に加え、商品自体も機能アップ
ハイテクおもちゃ市場を「小学校1年生から、3−4年生くらいまでがコアなターゲット」と話すのは、タカラGIRLSマーケティング部の内田修平氏。中でも年末が勝負のおもちゃパソコンは、おもちゃ業界では昔から根強い人気の商品だという。
だがタカラは業界内で後発ということもあり、ソフトだけでは他社との差別化が難しい。そこで目をつけたのが、同社のキャラクターチームが扱っていたアイドルグループ「ミニモニ。」だった。
2002年夏に開催された、東日本玩具見本市でのタカラブース
発売されたばかりの「ミニ2パソコン」と「ケータイするのだぴょん」を大々的にPR
一見、両者は意外な取り合わせのように見えるが「ミニモニ。」のコアなターゲットは小学校低学年から中学年。「それなら他社との差別化に『ミニモニ。』を付けたらどうかという話が出てきた」(内田氏)という。パソコンと携帯電話間の通信をメインの機能に考えたという試作機も、最初は紫や緑のカラーだったのが、「ミニモニ。」に合ったイメージのピンクへと変わっていった。これが「ミニモニ。パソコン」誕生の舞台裏である。
企画から商品化まで1年を費やしたという「ミニモニ。パソコン」は、昨年末に第1弾が発売され、おもちゃパソコンのシェアのうち7〜8割をおさえたという。そして今年の7月に、第2弾がよりパワーアップして発売された。
「今回発売した商品の最大のポイントは、本人たちの声が入っていること。前回は本人に似た声を持つ声優さんでした。メール機能とお勉強ソフトを追加、外見もオレンジと黄色のチェックを使って、より『ミニモニ。』らしくなりました。これらはすべて、戻ってきたアンケートハガキに書かれていたお母さんや子供たちの声なんです。大幅に機能アップしましたが、値段は据え置きです」(内田氏)
ユーザーニーズを満たしてパワーアップした「ミニモニ。パソコン」は、まさに狙い通りのヒットで売れ行きも右肩上がりだという。
閉じたときは不思議な形をしているが、開いたときに蝶の形になるというのが、女の子にとって「かわいい」と思えるらしい
[鈴木晴代 & 江戸川, ITmedia]
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