Mobile:SH251iS Special 2002年12月16日 03:31 AM 更新

これが第2世代iショット端末の実力〜「SH251iS」

カメラ付きの携帯電話は数多いが、「SH251iS」はスペックだけでなくソフトウェアの使い勝手でも、ほかとは一線を画している。“第2世代”ともいえるシャープ製iショット端末の実力をチェックしていこう

 今回は「SH251iS」のiショット機能に迫ってみる。いまやNTTドコモのiショット端末は7機種を数え、単に“カメラが付いている”のは当たり前になってきた。そんな中でも、SH251iSのカメラ機能は一歩抜き出た実力を持っている。

 スペックだけ見ても、31万画素CCD、7色に変わるピクチャーライト付き、接写切り替えスイッチ……とほかを寄せ付けないが、ストレスなく撮影できるソフトウェアの作り込みに好感が持てる。

折りたたんだままでの撮影も可能

 まずはカメラの起動。SH251iSはカメラ起動専用のボタンを備え、待受画面からワンボタンで撮影可能な状態になる。さらに背面の3つのボタンのうち中央を長押しすると、閉じたままでもカメラが起動する。カメラ起動時に本体を折りたんでも、自動的に背面液晶を使っての撮影が可能だ。

 折りたたんだまま各種撮影が可能なのも面白い。そのときは背面の3つのボタンが活躍する。左のボタンを長押しすると「ピクチャーライト」が点灯。その後、短押しするたびにライトの色が切り替わる。中央のボタンでは撮影が可能。撮影後の保存まで、本体を閉じたままで行える。

 またカメラを起動していなくても、左ボタンの長押しでライトを点灯できる。このライト、下手なペンライトよりもはるかに明るいため、手元、足下を照らすのにも便利だ。

練られた撮影時のインタフェース〜オートリセットに注目

 撮影時の操作性も秀逸。上下キーで5段階に明るさを調整でき、左右キーで1倍、2倍、4倍のデジタルズームが可能。左上のソフトキーではライトのオン/オフ、右上のソフトキーではメニューを表示できる。

 メニューでは、撮影した画像の一覧を表示する「カメラ画像一覧」「セルフタイマー」「サイズ選択」「画質選択」「フレーム選択」「連続撮影」「ピクチャーライト設定」などが可能。前機種の「SH251i」ではできなかったフレームを表示したままでの撮影が、SH251iSではサポートされている。

 また見逃せない機能が「オートリセット」だ。iショット端末の場合、カメラを終了すると画像サイズが画質が「iショット(S)、NORMAL」に戻ってしまうものが多い。SH251iSではオートリセットをオフにすることで、設定を継続することができる。


撮影時は、現在の撮影サイズ、画質、ズーム倍率などのほか、ライトが点いているかどうかも表示される。カメラのレンズに取り付けられたスイッチを切り替えることで「接写」を行うこともできるが、現在接写モードがどうかは常に画面に表示される。いちいち背面を見て確認する必要はない

 後述するが、SH251iSは画像保存枚数が多い上に、画像管理も優れている。大きなサイズで撮影しておいても、後からiショット(S)などに変換できるため、iショット(L)など大きめのサイズで常に撮影しても損はない。また画質を「FINE」や「SUPER FINE」に変更するとファイルサイズは大きくなるが、よりきれいな画像が楽しめる。デフォルトの画質選択を自由に行えるため、“常に美しい画像”から“とにかく枚数をたくさん”までさまざまなニーズに応えることができる。

 撮影後は、決定ボタンで保存できる。気に入らなければ「クリア」ボタンで撮影に戻れる。無駄なダイアログも出ず、撮影の流れを途切れさせることはない。


これがSH251iSの6連写機能。秒間6コマの高速連写で撮影する。動きのある被写体を撮れるほか、人物写真で活用すれば、ベストショットを選択して保存できる。これで「目をつむっちゃった……」という失敗写真とは無縁だ


SH251iSではフレームを付けて撮影することもできるようになった

VGA撮影、動画撮影も可能

 前機種のSH251iではできなかったVGA(640×480ピクセル)サイズの撮影ができるようになったのもSH251iSの特徴だ。撮影した画像はiショットで送信することはできないが、NTTドコモが販売する専用のUSBケーブルと、シャープのWebサイトから無償ダウンロードできる「ムーバSHシリーズ データリンクソフト」(Windows用)を使えば、撮影したVGA画像をPCに取り込むこともできる。本体内には最大120枚の保存が可能。

 もちろんVGA画像以外にも、マイピクチャ内の画像や電話帳、受信メールや送信メール、ブックマーク、スケジュール、着信メロディ(一部)などをPCにバックアップすることも可能だ。

 約10秒の動画を記録できる「ビデオメモ」も見逃せない。オフィスノアの「Nancy」コーデックを使った動画だが、他社のものよりも画面サイズやコマ数が多い。iショット端末で、現在唯一動画撮影が可能であることも、SH251iSの魅力となっている。

モード音声秒数、コマデータサイズ撮影件数
動き優先あり5秒、6コマ/秒約100Kバイト/件約50件
時間優先あり10秒、3コマ/秒約100Kバイト/件約50件
動き優先なし5秒、6コマ/秒約85Kバイト/件約58件
時間優先なし10秒、3コマ/秒約85Kバイト/件約58件

非常に柔軟なiショット送信

 撮影後のiショット送信も容易だ。撮影直後、左下の「貼付」ボタンを押すと、撮影画像が添付された状態でメールソフトが立ち上がる。

 通常iショットは「発信者番号通知」をオンにしておかないと利用できないが、SH251iSでは「このメールだけ発信者通知をオンにして送信」することができる。送信中は、進行具合が「.」によって示され、どのくらい進んでいるかも分かるようになっている。


高速、柔軟……サムネイルによるファイル管理

 撮影後のファイル管理もこれまでになく優秀だ。画像用に10個のフォルダが用意され、撮影した画像は「カメラ画像」に保存される。5番から0番までの6個のフォルダはユーザーが画像を整理するためのものだ。

 各フォルダ内の画像は、9個の画像が縮小表示される、いわゆるサムネイル表示が行われる。176×220ピクセルという高解像度な液晶のため、縮小表示させても画像の内容がはっきり分かる。そのうえ、とにかく表示が高速。また、十字キーによってフォーカスを移動できるほか、「メモ」「マナー」キーによってページスクロールも行える。きびきびとした操作感はこれまでのiショット端末とは一線を画す。


サムネイル表示の下には、フォーカスが当たっている画像の種別がアイコンで表示される。iショット(L)ならば緑、VGAならば「VGA」、それ以外ならば青で表示される。iショット送信できない画像の場合、右側に送信不可のアイコンが表示される

 メニューからは待受画面への設定や電話帳への登録、フォルダの変更、画像編集などが可能。ここでも凝っているのが「画像編集」の各メニューだ。

 特筆したいのが「フェイスエフェクト」。これは撮影した顔写真から、自動的に眼、鼻、口、顔の輪郭を検出し、さまざまな効果を加えるというもの。“お笑い”に走りがちな機能だが、SH251iSでは効果の度合いを絶妙にチューニングし、実用的な機能に仕上げている。


これが「フェイスエフェクト」で「ほっそり顔」を適用したところ。左がオリジナル、中がほっそり顔一回、右がほっそり顔2回。敢えて「ちょっと変わったな……」くらいの効果に留めることで、ギャグではなく実用的な機能として利用できるようになっている。“女心を捉えた機能”とでもいうのだろうか

 画像サイズの変更が可能なのもSH251iSの特徴だ。端末によっては「VGAで撮影したものの、サイズが変更できず、メール送信もできない……」という機種もあるが、SH251iSではどのサイズで撮っても活用が自在。「間違って壁紙サイズで撮ってしまったのでiショットで送れない……」といったミスとは無縁だ。

元サイズiショット(S)待受画面iショット(L)VGA
iショット(S)に修正
待受画面メインに修正
待受画面サブに修正
iショット(L)に修正×
「−」は同サイズ

 もう1つ、忘れてはいけないのが「スライドショー」機能。この機能を備える端末は増えてきたが、SH251iSは一歩先を行っている。3D画像も含めてフォルダ内の画像を順に表示。しかも、着信メロディをBGMとして流すことができるのだ。撮り貯めた画像を友人に見せるのは、そのままでは見る方も退屈なもの。それがBGMを流してテンポよく画像が切り替わる工夫によって、一気に見るのが楽しくなる。着メロの新しい使い方としても評価したい部分だ。


これからのカメラ付き端末のスタンダード

 SH251iSの登場で、iショットは単に“撮って送る”だけから、次のステップに移行したといえる。3D画像への変換機能はもちろんだが、iショット送信のための細かな配慮、サムネイル表示による画像編集とスライドショー。いずれも、撮った画像を徹底的に使いこなすためにある。

 「撮った画像は撮りっぱなし。後で見直すこともめったにない……」。それがカメラ付き端末の一面の事実だった。しかしSH251iSでは、普通のデジカメ以上に撮った画像を楽しむことができる。3D液晶を除いても、SH251iSは“これからのカメラ付き端末のリファレンスとなる端末”と言えそうだ。

[ITmedia]

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