Mobile:NEWS 2003年1月17日 08:35 PM 更新

Mobile&Movie 第45回
ジョン・マルコビッチのレディース・ルーム「この番号には電話しないで。元夫の番号よ」

映画の中の名脇役として登場する“モバイル製品”を紹介する「Mobile&Movie」。今回は、携帯電話が三角関係をひっかきまわす「ジョン・マルコビッチのレディース・ルーム」をご紹介

作品名ジョン・マルコビッチのレディース・ルーム(LADIES ROOM)
監督ガブリエラ・クリスティアーニ
制作年・製作国1998年アメリカ作品


 今回ご紹介する作品は、携帯電話で浮気がバレてしまったドジな夫のお話です。マナーモードにしていたら切り抜けられたかもしれない絶対絶命のピンチに、呼び出し音が鳴り響き、妻と愛人に締め上げられてしまうのです。

 ローレンは、電話相談室の交換手として働く女の子。今夜は彼と盛大なパーティに出かける約束があり、わくわくする気分を隠せません。同僚に自慢しつつ、せいいっぱいのドレスアップをして出かけます。

 パーティ会場で彼のロベルトを見つけ、近づいていくと、急に「帰ってくれ」と言われてしまいます。せっかくお洒落をしてきたのに、冷たくされて落ち込むローレン。あふれる涙を隠すようにレディースルーム(女子トイレ)に駆け込むのでした。

 一方ロベルトは、ローレンには「離婚した」と言っていた妻が、妊娠中にも関わらず会場にやってきてしまって大あわて。何とか2人でいるところを見られる前に、ローレンを帰してしまおうと嘘八百を並べたのでした。ローレンがレディースルームに入ったのを見て、ほっとしたのもつかの間、妻のルチアがレディースルームに行きたいと言い出す始末。早く会場に入ってしまいたいロベルトは我慢するよういいますが、ルチアは無視して行ってしまいます。

 面識がないルチアとローレンとはいえ、レディースルームで鉢合わせしてしまった2人が気になるロベルト。中の様子を伺おうとした時、通りがかった警備員に怪しい目で見られ、とっさに盲人のふりをしてごまかします。2人が何を話しているのか気になってしかたがないロベルトは、窓の外からレディースルームの様子に聞き耳を立てます。

 その頃、個室で大泣きしていたローレンは、ルチアになぐさめられていました。ローレンの恋人の話を聞いて、激怒するルチア。まさか、それが自分の夫だとは知らずに……。初めて会った2人の間に友情が芽生えかけていた時、突然鳴り出す携帯電話のベル。ローレンとルチアは、レディースルームの窓の外から聞こえるベルを不信に思います。

「もしもし……」

 いつまでたっても鳴り止まないポケットの携帯に、観念して出たロベルト。

「番号違いのようです……」

 すぐ切ってしまうつもりだったのに、窓から覗きこんだルチアに発見されてしまいます。

「お義母さんからだ」

 携帯電話を差し出すロベルトの表情、そしてこの不自然なシチュエーション。ルチアはすべてを理解します。

「この番号には電話しないで。元夫の番号よ」

 ローレンに酷い仕打ちをした恋人、それが夫ロベルトのことだとわかった今、ルチアは怒り心頭に達していました。

「返すわ。弁護士の手配をしたら」

 携帯を突き返され、ローレンとルチアに責められ、ロベルトは呆然とするばかり。そんな時、ルチアは浮気のショックで、体調が急変……どうするロベルト?

 この作品は2つの物語が交錯して、どちらも三角関係がテーマになっています。特に後半のこの物語は、ジョン・マルコビッチ演じるロベルトのマヌケっぷりに吹き出してしまうこと間違いなし。痛快なコメディです。

おまけ企画

 全3回でお届けする極私的ニューヨーク携帯電話レポート。第2回はニューヨークのケータイアクセサリー事情を探ってみます。

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[本田亜友子, ITmedia]

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