Mobile:NEWS 2003年2月13日 02:38 PM 更新

Intel、携帯向け統合型XScaleプロセッサ「PXA800F」を発表

初の“Wireless Internet on a chip”こと、「Manitoba」が正式発表された。「PXA800F」と名付けられたこのチップは、XScaleコア、MSAコア、フラッシュメモリ、SRAMを1チップに混載。普及価格帯の携帯電話への搭載を狙う

 Intelは2月13日、1つのチップにフラッシュメモリとベースバンド機能、XScaleコアを混載した「PXA800F」を発表した。GSM/GPRSに対応し、2003年の第4四半期から2004年の第1四半期にかけて量産する。1万個当たりのサンプル価格は35ドル。

普及価格帯を狙う、PXA800F

 PXA800Fは、これまで“Wireless Internet on a chip”こと、コードネームManitobaで呼ばれていたチップ。携帯電話に必要とされる各種チップを1つにまとめることで、コストを下げた。

 チップ数を減らすことで省スペース化が計れること、Intelが得意とする大量生産によってスケールメリットが生まれることが優位性だとしている。

 携帯電話向けアプリケーションプロセッサである「PXA210」が、PDA的な機能も備えた「スマートフォン」向けのチップであるのに対し、PXA800Fは100−200ドルの普及価格帯の携帯電話への搭載を狙う。

 0.13μmプロセスのフラッシュ/ロジック混載技術を使い、GSM/GPRSのベースバンド機能を搭載。通信用のDSPには、Analog Devicesと共同開発したMicro Signal Architecture(MSA)を使った。アプリケーション動作用には312MHz動作のXScaleコアを載せている。メモリはSRAMが512K/64Kバイト(XScale用/MSA用)、フラッシュメモリが4M/512Kバイト(同)。


MSAの採用は、Intelとしては初。GSM/GPRSは850M/900M/1800M/1900Mに対応する。消費電力も抑え、600mAhのバッテリー使用時に、300時間の待ち受け時間、3時間の通話が可能としている


RF部にはニアゼロIFかダイレクトコンバージョンが推奨されている

1チップからツインCPU、そして統合型

 現在、携帯電話には中心となるチップが複数搭載されている。主流なのは、通信を処理するベースバンドチップとメモリとの組み合わせ。最近では、そこに高速にアプリケーションを処理できるアプリケーションプロセッサを加えたツインCPUの端末も出てきた(2002年7が宇tの記事参照)。

 しかし処理能力の向上だけでなく、小型・省スペース化への要求も高い。XScaleコアを使った携帯向けアプリケーションプロセッサも販売しているIntelだが、「コストに敏感なところは、(統合型の)シングルチップに動かざるを得ない。比重は大きくなってきている」と現状を説明する。

 ある程度の処理能力だけでなく省スペースも実現する手段として、PXA800Fのような統合型が生まれた。「4−5点の部品を使用した場合に比べて、基盤スペースは3分の1になる」(Intel)。

 価格の詳細は明らかにされなかったが、「通常のベースバンドチップにアプリケーションプロセッサを出した値段がPXA800Fと同等。つまりフラッシュメモリとSRAM分、お得」(インテル通信営業本部ベースバンド・プロダクト担当の板垣一美部長)。

 なお、PXA800FはGSM/GPRS向けのチップだが、「W-CDMA向けも、今の技術で可能」としており、今後の普及具合を見ながら開発を進める方針だ。


Pocket PCやPalmなどフル機能のOSを動作させることを前提としたPXA210などツインCPU向けチップと異なり、PXA800Fは現行の携帯電話同様リアルタイムOS(RTOS)が対象



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[斎藤健二, ITmedia]

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