Mobile:NEWS 2003年5月23日 09:46 PM 更新

オトナの携帯〜写真で見るQVGA液晶の「A5402S」

「A1301S」をエクストリーム系の少年に例えるなら、「A5402S」はダンディなパパといったところか。鏡面調やクロコのシックな着せ替えパネルに光るボディという遊び心。プリセットされる着メロもシブめだ

 「A5402S」(5月14日の記事参照)は、auとして初めてQVGA液晶を搭載したハイエンド端末だ。


「A5402S」のノアールブラック

 ただし、QVGA液晶の効果は写真周り以外ではそれほど効果を発揮していない。小さいフォントでより多くの文字を表示できるわけでもなく、フォントも単なる拡大のままでジャギーが見えている。

 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズによれば、メールもWebも「基本的には先に発売された「A1301S」(3月25日の記事参照)と同じ表示を倍角表示させている」といい、この点は少々残念だ。


メニュー周りやメール、WebなどはQVGAの高精細を生かし切れていない

 だからといってがっかりするのは早計。GPSやezplusのアプリが利用でき、34万画素CMOSの回転カメラ「MOTION EYE」を搭載。1型のカラー背面液晶もソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製端末として初めて搭載された。背面に液晶が載ると難しいと思われた着せ替えにも対応、おまけにボディが光るというおまけ付きだ。

ゴージャスかつシックな「大人の携帯」

 魅力の1つはボディデザイン。カメラやダイヤルキー、スピーカーなどのレイアウトは先に発売された「A1301S」(3月25日の記事参照)とほぼ同じだが、軽快なイメージのA1301Sに対しA5402Sは重厚感があるデザインに仕上がっている。


光の加減で銀に見えたり黒に見えたり……3枚付属するパネルのうち、一番ダンディ感がただようのがこのパネルだ

 パネルやパーツの色によるところも大きいのだが、ジョグダイヤル周りや背面液晶周りなどのちょっとしたデザインもシック&ダンディな雰囲気に貢献。また背面液晶下部には液晶よりやや大きいサイズの白いエリアがあり、ここが半透明のパネルを付けると「A1101S」(2002年12月の記事参照)のように光る。遊び心も忘れてはいないのだ。

 プリセットされる着メロも「テイクファイブ」や「愛するデューク」「ジェームス・ボンドのテーマ」など、大人好みの渋めな選曲。そして着うたはジャネット・ケイの「Lovin'You」。ハードなだけでなくメロウな側面も見せている。

 これらの曲を奏でるのが背面に搭載された20ミリ口径の大型スピーカー。A1301Sのような丸形の目立つ形とは対照的に、背面に馴染むデザインなのだが、その音は圧巻。A1301Sに比べて重低音の伸びがリアルになったという。

 A5402Sに最適化されてはいるのだろうが、着うたのLovin'Youは「本当に携帯電話で再生しているの?」と思わせるインパクトだ。ちなみに着うたサイトからダウンロードしたほかの曲も音はいいが「Lovin'You」ほどというわけではない。


音にこだわった20ミリ口径のスピーカー。目立たないデザインだが音の表現力は増している

大人は画質で勝負〜QVGA液晶

 メニュー周りや文字はQVGAらしさが感じられないが、「すべて完璧」なのがダンディの条件ではない。画像周りではしっかりその威力を発揮して名誉挽回だ。

 A5402Sのカメラでは、640×480ピクセルの「PC」、120×160ピクセルの「ケータイ」、240×320ピクセルの「待受」の3つの撮影モードが選べるが、「PC」や「待受」で撮影した画像をQVGA液晶の画面いっぱいに拡大表示させると、解像度の低い液晶との差は歴然。


プリセットされた待ち受け画面(左)と撮影したVGA画像をQVGA液晶に表示させたところ。写真周りは高精細が生きる

 「ケータイ」で撮った画像はQVGA液晶では小さく表示されてしまうが、ダイヤルキーの「0」を押せば、ジャギーは出るものの画面いっぱいに表示させられる。ムービー閲覧時や「ケータイ」での静止画撮影時、Sサイズ、Mサイズのムービー撮影時も画面中央に小さく表示されるが、こちらも「0」ボタンで画面いっぱいに表示させることが可能だ。


ダイヤルキーの「0」で写真の表示サイズを変えられる。A5402Sは連写にも対応、1枚の画像にまとめられる。

待ち受け画面として登録できるのは「ケータイ」と(左)「待受」(中)で撮影した画像。左は「PC」モード撮影時の画面。登録の際には、電波状態やバッテリー表示部分を透過させて画面いっぱいに表示させる「全画面」を選べるほか、高精細か標準かも選べる。例えば120×160ピクセルの「ケータイ」で撮影した画像を登録する際「標準」だと小さい表示のまま表示され、「標準(全画面)」にするとジャギーは出るが画面いっぱいに表示できる


画像もムービーもサムネイル表示でき、どのサイズで撮ったのかが分かる。操作は少々もたつき気味

  • A5402Sで撮影可能なムービー

種類撮影可能時間メール添付
S(メール用)最大15秒(5秒/10秒/15秒から選べる)
M(メール用)最大15秒(5秒/10秒/15秒から選べる)
Sロング60秒(固定)×
Mロング45秒(固定)×
Lロング25秒(固定)×

「M(メール用)」動画サンプルのamcファイル「S(メール用)」動画サンプルのamcファイル。クリックしてダウンロード。要「ezmovie作成ソフトLite」)

撮った画像を生かせるアプリ「VisualFlow」

 プリセットされるezplusアプリでユニークなのが、画像アップロード機能を備えた「VisualFlow」。データフォルダの中の画像を携帯電話の画面上に動くサムネイルで表示させるアプリだ。画面が浮遊するのを楽しむのもよし、気になる画面をクリックして大きく表示させ、とくと眺めるのもよし──。選んだ画像はアプリからソニーのネットアルバムサービス「イメージステーション」にアップロードしたり、友人にメールで送ったりできる。

 PCやPDAでイメージステーションを使っていて、Web上にアルバムを作っているユーザーは、それをVisualFlow上で見ることも可能だ。

 画像の読み込みに少々時間がかかるのが難点だが、「大人はゆとりのある時間を過ごすべし」ということにしておこう。


これまでもイメージステーションには画像をメールに添付してアップロードできたが、ezplusのVisualFlowを使ってアプリからも行えるようになった。アプリからの画像付きメールの送信も可能。この際、送信先はアドレス帳と直接入力からの選択で送信履歴からは引っ張れない。文字入力は本体のメールと同じ文字変換を使えるが、絵文字には未対応



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[後藤祥子, ITmedia]

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