Mobile:NEWS 2003年8月1日 06:21 PM 更新

ノンPCユーザーにも画像バックアップを〜SSIの「ケータイ写トル」

外部メモリを備えた端末ラインアップが増えてきたとはいえ、まだ市場で主流なのはそうした機能を持たない端末だ。SSIは、携帯電話に取り付けてCFカードに画像をバックアップする「ケータイ写トル」を開発した。

 「携帯万能の機能をノンPCユーザーにも提供したい」──こうした思いから開発されたのがSSIトリスターの「ケータイ写トル」だ。


「今後2〜3年は外部スロットのない端末を使うユーザーが多いと予測されるためニーズは多い」──と小俣信彦社長(左)。右は製品説明を行った大間知健二氏


サイズ60×89×22ミリ、重さは電池込みで約100グラム。ちょっと大きめの「ケータイ写トル」

 「携帯万能」は、同社が販売するPC用の携帯電話データバックアップ用ソフトウェア。カメラ付き携帯電話が急速に普及する中、ノンPCユーザーにもケータイ画像バックアップのニーズが高まってきている。ケータイ写トルは携帯のシリアル部分に取り付ければ、CFカードに端末内の画像をバックアップしておけるデバイスだ。

 発売当初はJ-フォン端末6機種とNTTドコモ端末8機種に対応。バックアップできるのは端末内の画像のみで、メモリダイヤルやメールなどのバックアップには未対応となる。

対応機種はNTTドコモのN504iS、N251iS、SH251i、SH251iS、F251i、F504iS、P504iS、P251iSと、J-フォンのJ-SH010、J-SH09、J-SH08、J-SH07、J-N05、J-K51

 SSIトリスターのプロダクトプランニンググループ企画制作課の大間知健二氏は「最初から多機能にして使い勝手を複雑にしたくなかった」からだと説明。またケータイ写トルはCFカードを挿すだけで自動的にファームウェアアップデートできるため、後から対応機種や機能を追加するのも比較的容易だという。「今後、機能や対応機種が増えた場合でも、CFカードからファームウェアアップデートができる」。

 「携帯万能で可能なことをケータイ写トルでも可能にしていきたい」というのが今後の開発の方向性だ。またFOMAや、既に同種の製品がリリースされている(5月14日の記事参照)au向けにも対応製品の開発を検討している。

 16MバイトCFカード付きの「MPCD-P01-CF」と、本体のみの「MPCD-P01」がラインアップされ、価格はオープンプライス。実売価格はMPCD-P01が7000円台後半、MPCD-P01が6000円台後半になる見込み。単4型アルカリ電池4本で駆動、電池のもちは1時間半のバックアップを4〜5回以上行えるくらいだという。

 ターゲットは、同社調べでJ-フォン約800万人、ドコモ1120万人くらいと想定される、外部メモリを備えないカメラ付き端末ユーザー。最近Macintosh対応のバックアップソフトが少ないことからMacintoshユーザーにもアプローチしたい考えだ。

 9月上旬から発売予定で、販売目標は「半期で6万台」としている。

使い勝手は?

 ケータイ写トル本体には、端末のシリアル部と接続するためのポートとCFカードスロット(256Mバイトまで読み込み可能)、端末認証用ボタンと読み込み用ボタンが備えられている。


本体にはストラップホールも付いている

 利用に当たってはまず、端末の暗証番号を「5555」に設定する。これはセキュリティ上の理由から携帯電話の暗証番号をケータイ写トルにあわせる必要があるためだ。

 端末下部にあるコネクタにケータイ写トルを接続、CFカードをセットしたら、認識ボタンを長押しして携帯電話の機種を認識させる。あとは、画像を選んで読み込みボタンを押せば、CFカード側に画像が書き込まれる。

 画像の書き込みは、端末内の画像をまとめて一度にバックアップする「一括読み込み」と、読み込みたい画像を選んでアックアップする「選択読み込み」の2通りの方法がある。可能な読み込み方法は端末によって異なるが、前者はドコモ端末と一部のJ-フォン端末、後者はJ-フォン端末で利用できるという。

 読み込みにかかる時間は「VGA画像で10秒ほど」(大間知氏)というが、一括読み込みしかできないドコモ端末で小さい画像を300枚くらいバックアップするのには「1時間ほどかかる」。


J-SH010で、選択取り込みをした場合の作業の流れ。端末の画面上でバックアップしたい画像にカーソルをあて、読み込みボタンを押すとバックアップが始まる。バックアップの終了は画面上で確認できるほか、読み込み中には点滅している赤いLEDが、点灯したままになることでも判断できる

 CFカード側は、カード内の「DCIM」フォルダにケータイ写トル用フォルダが作成され、そこにバックアップした画像が書き込まれる。同じ名前の画像をバックアップしても、「上書きされないような仕組み」(大間知氏)になっている。

 端末側からケータイ写トル内のデータを見たり選択したりという操作には未対応。またケータイ写トル側には削除機能がないため、ノンPCユーザーは、CFカード内のデータを削除することはできない。著作権保護情報付きのデータや、iショット送信されたドコモ端末内の画像のバックアップは行えない。

関連記事
▼ ケータイ画像をCFカードにバックアップ〜アイ・オーの「SnapMemory」

関連リンク
▼ SSIトリスター
▼ ケータイ写トルホームページ(8月オープン予定)

[後藤祥子, ITmedia]

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