港湾電話【こうわんでんわ】港湾電話は1953年8月に日本電信電話公社(現NTT)が開始したサービスで、日本で最初に誕生した移動可能な無線電話。携帯電話の歴史を語る上で、欠かすことのできない重要な存在だ。 港湾電話はハーバー・サービスとも呼ばれ、その名のとおり、東京湾と大阪湾に停泊している船舶、および付近を航行中の船舶を対象にスタートしたもの。当時の港湾電話のレンタル料は2600円/日となっている。 SQ方式と呼ばれる当時の技術では、港湾電話に利用される周波数は1チャネルのみで、これを複数の船舶が共同で利用していた。そのため、自動無線化によるダイヤル直通が可能になる1979年までは、船舶と陸地との接続の際は常に交換手を経由する必要があった。 港湾電話は、瀬戸内海の沿岸電話(コースタル・サービス)、五島航路の船舶電話(我が国初の船舶公衆電話サービス)と合わせ、1959年3月に「船舶電話」の名称に統一された。現在は通信衛星「N-STAR」を使った衛星船舶電話(用語)としてサービスが提供されている。 ここで、NTTグループ以外の船舶向けサービスについても触れておこう。1988年に東京湾マリネットによってサービス開始された「マリネット電話」は、東京湾内およびその沿岸地域をエリアとしていた。同社はその後、1992年に日本移動通信(IDO、現KDDI)に吸収合併されたが、やがて携帯電話が全国的に普及したため、1997年12月末をもってマリネット電話のサービスは終了した。 同様に、大阪湾を担当した関西マリネットが関西セルラー(現KDDI)に、瀬戸内海を担当した瀬戸内マリネットが中国セルラー(現KDDI)にそれぞれ吸収合併された後、同サービスを終了している。 関連リンク NTT DIGITAL MUSEUM 港湾電話 ドコモの歴史 衛星船舶電話(サテライト・マリンホン) ドコモ電子図書館 船舶電話開始 [江戸川, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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