Mobile:NEWS 2003年9月16日 09:44 PM 更新

ブースター【ぶーすたー】


 ブースター(Booster)は、一般的に昇圧機や増幅機を意味する英語で、携帯電話の世界では電波の中継器のことを指す。つまり電波が届かず圏外となる地下や、電波の弱いビル内などを圏内にするための装置がブースターで、屋外アンテナ、中継増幅装置、室内用アンテナで構成されている。

 ブースターは電波を送出するものであり、基本的に携帯電話会社のみが設置を許可されている。それ以外の事業者による設置は法的に認められておらず、違反した場合は、電波法第110条第1項により、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることがある。

 しかし、電波の届かないビル内や地下商店街を抱えるオーナーが、集客のために携帯を使えるようにしたいというニーズは強く、また、携帯電話会社が用意していた事業所用ビルシステム「IMCS」(インクス:Inbuilding Mobile Communication System)が高価だったため、いわゆる違法なブースターが登場した。

 「携帯電話中継装置」「回線補償器」などの名称で販売・設置されている違法ブースターは、確かに地下テナントなどでの携帯電話の使用を可能にするが、その反面、携帯電話の基地局に干渉を与え、近隣の携帯電話が使えなくなるなどの事態が発生する。

 こうした現状を受けて、携帯電話会社側でも安価な中継装置の開発を進めている。NTTドコモは2003年6月10日、ムーバ用ブースター装置「簡易IMCS」の提供を開始した(6月10日の記事参照)。この「簡易IMCS」は、60万円ぐらいからと高額だったそれまでのIMCSを簡易化したもので、30万円程度からの設置が可能。また、最適設計により設置するため、干渉を起こすことなく良好な品質が提供できるという。


画像:http://www.docomo-e.co.jp/goods/imcs/image/kanikousouzu.gifより。写真:http://www.docomo-e.co.jp/goods/imcs/image/hontai.jpgより

 ちなみに、このようなブースターの他に、携帯端末に貼るだけで電波の受信感度が向上すると説明のあるシールなども、ブースターの名称で販売されていることがある。



関連記事
▼ 屋内で携帯を利用できる安価なシステム提供〜ドコモ
地下や屋内を携帯電話エリアにするために使われる違法な中継装置が、基地局に干渉を与えるなどの問題が指摘され、携帯キャリアは安価に導入できる合法装置の開発を求められていた。ドコモは30万円程度から導入できる「簡易IMCS」を開発して対応に当たる

▼ ドコモエンジニアリング IMCS
▼ 総務省 電波監視の概要 携帯電話中継装置

[江戸川, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!