Mobile:NEWS 2003年10月15日 04:27 PM 更新

電波【でんぱ】


 電波は、太陽光線の波長よりも長い波長を持つ電磁波(用語)のひとつ。電波を使った搬送周波数に信号を載せることで、ラジオやテレビなどの放送や、携帯電話などの無線通信に使われている。波長の長さに応じて、長波、中波、短波、超短波、マイクロ波などに分けられる。

 波長が長いということは、電波のひとつの波が届く距離が長いことに等しい。しかし、電波の出力や通信設備の大きさなど技術的な側面と、電波そのものの性質があるため、一概に「長波=長距離通信」とは結び付けられない。事実、地球の裏側に電波が届くのは、長波ではなくて短波である。

 波長の長短はそのまま、アンテナの長短にもなる。そのため、長波の通信設備は大掛かりなものとなる一方、マイクロ派を使う携帯電話や無線LANの装置は、片手で携帯できるほどの小型化が可能になっている。

 総務省では、マイクロ波を3〜30GHzの範囲と定義しているが、極超短波(UHF)、センチ波(SHF)、ミリ波(EHF)などを総括してマイクロ波と呼ぶ場合が多い。ちなみに、光の領域に近いサブミリ波は、水蒸気による吸収が大きいなどの性質があるため、通信の実用化はできていない。


周波数帯別に見る電波利用の状況 (図版:http://www.tele.soumu.go.jp/ search/myuse/img/eqsp001.gifより)

 電波を利用する小型電子機器には、小電力電波、あるいは微弱電波と呼ばれる規格の電波が使われていることがある。小電力電波とは、電波出力が最大10ミリワットで、その代表格が屋外で活躍するトランシーバになる。

 一方、微弱電波は最大出力の定義はなく、3メートルの距離で500μV/m以下という電界強度で規定される。電波の到達距離はおおむね10〜15メートルで、インターホンやコードレス電話などの用途に使われる。しかし、妨害電波に弱いため、現在はあまり使われていない。

 ところで、望遠鏡といえば、夜空に浮かぶ星を観測する装置だが、レンズを通して光をのぞくものが一般的。しかし、宇宙には可視光線以外の電磁波も放出されているわけで、これらを観測してより宇宙のことを知ろうという装置も存在する。その中でも、電波を捉えるための装置を電波望遠鏡という。ただし、町中を飛び交う電波をこれで見ることはできない。

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[江戸川, ITmedia]

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