「1x WIN」、加入の課題は定額料金に見合ったコンテンツ定額料金となる「EZフラット」の料金は4200円。これを単純に高いか安いかと述べることは難しいが、従来のデータ通信料金と比較すればバーゲン料金だろう。 仮に「EZチャンネル」で毎週3Mバイトの番組を3番組受信すると、1カ月で約35Mバイト程度のデータを受信することになる。これはEZWebの通常データ通信料金(0.27円/128バイト・パケット)に換算すると60万円近い金額だ。 ではものすごくお得なのか……と問われると難しい。「1x WIN」の最も安い基本使用料は「プランSS」の月額3900円(割引など一切ない場合)なので、「EZフラット」の料金を加えると最低でも月額8100円の利用料金がかかる。「EZチャンネル」など動画コンテンツのために月額8100円が最低必要ということだ。さらにコンテンツ利用料金も加わることになる。 もちろん月額8100円には1000円分の音声通話料金も、動画コンテンツ以外のデータ通信料金も含まれる。しかし8100円は決して安くはない。 現状でこの8100円を超える、または近い料金を支払っている人は、喜んで「EZフラット」に加入するだろうが、そうでない人が定額制に加入するには間違いなくコンテンツに大きな魅力が必要だ。 ひとついえることは、デイリーに近い更新が行われる魅力的なコンテンツが必須となることだ。週替わり程度でのコンテンツでは「EZフラット」の割安感が出ないのだ。 コンテンツに関しては蓋を開けてみないと分からないが、筆者が発表会で確認した範囲では“是が非でも「EZフラット」に加入したい”と思わせるほどの、強烈な魅力は感じなかった。もちろん立ち上がる前のサービスでコンテンツの内容をとやかくいっても仕方ないとは思うが、“ユーザーが増えたからコンテンツが充実する”のではなく、「EZフラット」に是が非でも加入したいと思わせるコンテンツの充実を、auが率先して行う必要性があるはずだ。
また不思議に思ったのは、データのセキュリティが保ちやすいにも関わらず音楽配信の動きが現時点でなかったことだ。 コンテンツのメモリカードへの書出しも禁じているのだから、PCに比べれば格段にデータのセキュリティは保ちやすい。1週間、1カ月といった期間限定で楽しめる音楽コンテンツを格安で提供できれば、PC不要のフルワイヤレスシリコンオーディオプレイヤーとして大きな魅力を持つはずだ。 これまで携帯端末への音楽配信が決して成功していないという、音楽業界側の動向といった問題もあると思う。それでも音楽配信は、端末利用だけでの定額制を現状でもすぐ生かせる方向性のひとつだ。「着うた」という大きな成功例を持つauならば実現も可能ではないだろうか。 コンテンツに時間制限を設けられる(7月17日の記事参照)auならではの時間限定コンテンツであれば、着うたよりも低水準の価格を十分実現できるはずだ。 [坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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