Mobile:NEWS 2003年10月27日 02:07 PM 更新

進化した200万画素の横撮り、発色も鮮やかに〜「D505iS」(3/3)


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 続いて白熱灯下での撮影。

D505iSで白熱灯下で撮影(左)。右はメガピクセルモードで撮影

 こちらもオートホワイトバランスがきれいに働いて色が補正されており、どの色もまんべんなく出ているし、半透明液体の透明感もしっかり出ている。シャッタースピードは1/15秒だ。ケータイレベルとしては問題なし。細かいノイズやエッジが滑らかでなくややざらついているのは圧縮率の高さもあるし、スーパーCCDハニカムの傾向でもあるしである程度は許すべき。

 ディテールのシャープさはあまりないが、ファイルサイズや画像としての使い勝手を考えると「SXGAモード(1280×960ピクセル)を常用にしてもいいかもしれない」と思わせるクオリティだ。

 さて、暗いところではどうか。

撮影補助用ライトオフ(左)。右はオンにしたところ

 コンパクトライトのオン/オフで撮ってみた。暗いと自動的に増感されるのでノイズは増えるが、ろうそくだけの光でもこれだけ写るのはなかなか。増感してもシャッタースピードは1/3秒程度なのでつらいが、ここまで暗いシチュエーションはなかなかないので問題ないだろう。コンパクトライトをつけても撮影セッティングはオフの時と同じなので白っぽくなり明るすぎてしまった。これならオフのままのほうがいいかもしれない。

 最後にマクロモードを試した。マクロモードにすると5センチくらいまで近寄った撮影が可能だ。


マクロモードで撮影。ここまで寄れる

 結論。晴天下の屋外で遠景やお花畑を撮るのは苦手だが、1メートル以内の近距離撮影や室内での撮影なら、非常に高画質で気持ちいい色を見せてくれる優れたメガピクセルデジカメとなる。D505iからの進歩の度合いはスゴイ。

22種類の撮影シーン

 今まではフルオート撮影を中心に行ってきたが、D505iSは、もうこんなにあってどうするの、というくらい大量の撮影モードを装備してきた。なにしろフルオートを含めて22種類もある。しかも22種類ひとつひとつに解説が付いているので分かりやすい。

 デザイン的にはカシオのベストショットモードにすごく似ているのが気になるが、使い勝手はいい。


横撮り時には、サブディスプレイにモードのガイドが表示される

 特にフルオートの次にくる、感度アップ、逆光補正、スポット測光の三つがいい。逆光補正なんてボタンひとつでできるのが一番便利なのだ。そのあとで、撮影シーンに応じたさまざまなシーンモードが解説付きで表示される。「風景」「夜景」「トワイライト」「美白」「日焼け」などだ。一応全パターン撮ってみたので、そこからいくつか抜粋して掲載しよう。

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 ネタは先ほど掲載したお花畑の写真である。

左が「逆光補正」、右が「風景」

左が「トワイライト」、右が「グルメ」

左が「文字」、右が「ネガポジ」

左が「絵画」、右が「ソフトタッチ」

 さらに別被写体で撮ったものを見てみよう。

撮影モード「トワイライト」で撮影(左)。うまく撮ればスミアを抑えられる(右)

 これはトワイライトモードで撮った日没。太陽の上下に光の柱が立っている(スミア)のは、これは強い光源があるとどうしても出てしまう。デジカメではメカシャッターを使って出ないようにしているが、そういう構造をとれないケータイでは仕方ないところだ。でもこの日没はきれい。でも実はうまく撮れば抑えることも可能だ。

 つづいて美白と日焼けモードだ。

左が美白モード、右が日焼けモード

 ほかにも「モノクロ」「セピア」「赤」「青」「緑」それぞれのフィルタが用意されているほか、スポーツやペットというシャッタースピードを高速に保つモードもある。

あとはレスポンスがよくなれば

 今回はひたすら作例を並べて画質チェックを中心にやってきたが、それ以外の話もしておこう。

 D505iSはまず最初にカメラ設定で画質や解像度などを指定しておく。実は「カメラ設定」が二つあるので注意すること。

 ひとつはカメラメニューを開くと「カメラモード」「ムービーモード」などと一緒に出てくる「カメラ設定」。ここではシャッター音やシンプル/プロモードの切り替えを行う。さらにカメラモードのサブメニューにも「カメラ設定」がある。こちらは解像度や保存先などの設定だ。後者を「撮影設定」にするなど言葉を変えてほしかった。

 さて注目はプロ/シンプルという二つの選択肢ができたこと。シンプルだと撮影モードとコンパクトライトのみが設定できるが、プロにするとそれに加えて明るさやコントラストやシャープネス、さらにホワイトバランス(屋内/屋外)の設定が可能だ。またシンプルモードの時の方が撮影モードの解説が細かく表示される。好みのほうを使えばいい。

 クローズ時はボディ側面にあるカメラボタンを長押しするとカメラが起動。解像度を落としているときはズームレバーにもなるし、メニュー操作時の項目選択にもなる。その横にあるボタンがシャッターだ。

 サブディスプレイの下にあるボタンがメニューボタン。これを押すとサブディスプレイにメニューが現れ、設定を変更できる。撮影モードの変更がここでできるのは当たり前だけど便利だ。これを長押しするとカメラモードがオフになる。このあたりの使い勝手はD505iよりぐっとよくなった。

 気になったのは撮影間隔。メモリースティックDuoに書き込む場合、1280×960ピクセルモードだとシャッターを切ってから次の撮影が可能になるまで5秒ちょっとだが、最高画質のモードだと8秒ほどかかる。大変とは思うがこのあたりがもう少し早くなってくれるとうれしい。そうすればデジカメ感覚で使える。

 あとは撮った絵をどうするか。一応メモリースティックDuoを使ってPCに転送できるが、やはり作業が面倒だ。クレードルにUSB端子が付いてそこから転送できる、auのカシオ端末「A5403CA」(10月10日の記事参照)くらいの技はほしいところだ。

 フルサイズで撮った画像も縮小したりトリミングしてiショットで送る機能もほしい(VGAや壁紙サイズの写真はiショットメールに添付すると自動的にiショット(S)サイズに変換される)。撮ったあとにもっと気楽に活用できるようになっていけばもっと魅力的になろう。



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関連リンク
▼ NTTドコモ
▼ 三菱電機「D505iS」

[荻窪圭, ITmedia]

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