有料コンテンツ利用に積極的な韓国、3Gに期待する日本
韓国の携帯電話ユーザーはさまざまな機能の利用に積極的、日本のユーザーは3Gで実現する機能に期待──。日韓の携帯電話ユーザーを対象にしたインフォプラントの調査でこんな動向が明らかになった。
インフォプラントが運営するアジアの生活者情報マーケティングサービス「C-NEWS AsianNetwork」は、日韓の15歳以上のインターネットユーザーに対し、携帯電話の利用動向に関する調査を実施した。
有料コンテンツ利用にもアグレッシブな韓国ユーザー
携帯電話の主な用途は日韓ともに通話、メールが7割を超えるなど頻度が高い使い方は共通しているが、その次にくる用途は日韓で異なる。韓国は内蔵ゲームやインターネット機能を利用したゲームが用途の上位に来ており、日本はカメラ内蔵端末の普及が進んでいるためか、カメラ撮影用途が多い。
また日韓では、有料コンテンツの利用面にも違いがある。有料コンテンツの利用動向を見ると、日本のユーザーが着メロの利用に集中しているのに対し、韓国のユーザーは着メロだけでなく待受画面やゲームの利用も多い。また、日本ではドコモが「メロディコール」(2003年8月、10月の記事参照)という名称でサービスを始めたリングバックトーンも、韓国では既に普及が進んでいることから利用頻度が高い。
よく利用する有料コンテンツの日韓比較。日本は「着メロ」の次が「有料コンテンツは利用しない」なのに対し、韓国は着メロ、リングバックトーン、待受画面、ゲームと続き、「有料コンテンツは利用しない」は5位に(グラフはインフォプラント資料より)
利用する有料コンテンツの課金体系も異なっている。日本はiモードに代表される月額課金文化が長いこともあり、ユーザーの約7割が月額課金を利用。韓国ユーザーは逆に約8割が1回ごとの課金(いわゆる都度課金)を利用している。日本は利用者の月額利用料金では韓国を上回るが、利用者の数は少なく、「有料コンテンツは利用しない」とする人は韓国の2倍以上。ただ、日本でもEZwebやボーダフォンライブ!で都度課金が導入され始めており、今後の動向は若干変わってくる可能性もある。
日本のユーザーは“3Gならでは”の機能に期待
携帯電話の将来に向けた利用意向については、韓国ユーザーが積極的なのが印象に残る。日本ユーザーの回答のトップは「特にない」。一方、韓国はショートメールの7割を筆頭に、通話、Eメール、静止画撮影、動画撮影など多岐にわたっており、市場の将来性が期待される。
ただし、日本市場の将来性がないのかといえばそれは早計。魅力を感じる携帯電話の機能を問う質問で日本ユーザーは、3Gで実現するサービスに期待を寄せている。高速データ通信やGPS、テレビ視聴機能、高音質通話に魅力を感じると答えるユーザーが多い。
なお、今回の調査はインフォプラントと韓embrainのパネル各600名(男性300名、女性300名)を対象に実施されたもの。調査対象者はインターネット機能付き携帯電話を所有している15歳以上のインターネットユーザー。
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