画質は最高峰、保存時間に課題~「SH900i」:ケータイカメラ画質研究ラボ(2/3 ページ)
デジカメ機能重視で選ぶとなると、外せないのがシャープ製端末。900iシリーズのFOMA「SH900i」でも、期待を裏切らない写りを見せてくれた。スペック面では「SH505iS」と同じオートフォーカス機構付きの202万画素CCDだが、900iシリーズらしい進化も見て取れる。
晴天下での撮影はさすがSH
屋外での作例を見ていこう。ここでは基本的に2Mモードのスーパーファインで撮影している。場所はいつもの象のすべり台から。比較対象機はカシオ計算機の「EXILIM S20」。天候は晴天、桜は5分咲きだ。
見て分かるとおり、とてもきれいだ。EXILIM S20の絵と比べると、暗部の落ち込みが若干大きいとか、ディテールのシャープネスが今ひとつとか、細かいことを言い出せばきりがないが、このハイコントラストな構図で黄色も白トビせず、青空もきちんと青く出ているのだから文句はあるまい。一連のメガピクセルカメラ付きケータイと比べても「ワンランク上の写り」、といってしまっていい。
次はカメラ付きケータイが苦手とする、あずまやと松。なぜ苦手かというと、コントラストが高くてトビやすい上、松のように細かいパターンが多くてディテールがつぶれやすいからだ。この作例でもSH900iはかなり優秀。周辺部がかなり流れてるのは気になるが、色はしっかり出ているし、不自然さもあまりない。
ただSH505iSと比べると、撮影した季節の違いを抜きにしても、SH505iSのほうがシャープネスが強くかかっていてくっきりしているように見える。SH900iのほうが柔らかい感じだ。機種による差がどのくらいあって、個体差がどのくらいなのかは、これだけでは分からない。周辺部の画質低下に関してはレンズの個体差という問題もありそうだ。
なお、スーパーファインだと、ファイルサイズが800Kバイトにもなる。付属の16Mバイト miniSDカードでも20枚弱しか撮れない。そのうえ記録に16秒もかかる。では画質を落としてみたらどうなるのか。
前述したようにエコノミーからスーパーファインまで選べるので、一通り撮ってみた。
こうしてみると、高画質な2M記録モードをメインに使うのならFINEがちょうどいいくらいという印象だ。
ついでに季節がら、桜も撮影してみた。きちんと桜っぽく撮れている。
花見シーズン到来記念にSH900iで桜を撮影 |
オートフォーカスが効く、近距離の写真も何点か見ていこう。
通常モードは距離的には50センチくらい。背景の木々のボケかたはあまりきれいじゃないが、強い日差しの下にしてはなかなかうまくまとまった出来だ。
次に接写モードにして撮影。5センチくらいまで寄ることができそうだ。
屋外編最後はレンズの歪みチェックだ。
けっこうまっすぐに撮れていて、カメラ付きケータイとしては優秀だ。
室内でも強力なオートホワイトバランス
続いて室内編を見ていこう。まずは蛍光灯の下から。これについてはSH505iSで撮ったカットも比較用に付けておく。
色はSH900iのほうが進化し、蛍光灯独特の色かぶりが完全に補正されている。エッジ強調はSH505iSのほうが強めにかかっているといえそうだ。
SH900iで白熱灯下で撮影 |
白熱灯の下でもホワイトバランスがきれいに補正されて、背景もきれいなグレーになっている。これはかなりよくできている。レンズ周辺の流れはあるが、カメラ付きケータイのレンズはどうしても個体差が現れがちなので、このくらいは仕方がない。階調表現も良く、なかなか優秀だ。
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