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ソフトバンクの携帯進出に対してKDDIのコメントMobile Weekly Top10

ソフトバンクをはじめ、TD-CDMAを武器に携帯電話に参入しようとする企業に向けて、KDDIの小野寺社長が“重要なこと”として話したのは……。

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 ソフトバンクが携帯電話への進出を狙って、着々と準備を整えているようだ。一説には、2006年のナンバーポータビリティ開始のタイミングともいわれている。こうした新規参入組に対して、KDDIはどう見ているのか。

 「携帯をやってきて、何といっても重要なのはカバレッジだ」と、小野寺正社長。エリアカバー率の低さで苦しんだPHSはもちろん、FOMAも当初はカバレッジの狭さが普及の足を引っ張った。DDIポケットがPHSの勝者として残ったのも、早くからカバー率を上げる方針できたからだ。

 その点から考えると、新規参入組は携帯並のカバレッジを実現しないと、ユーザーから選択肢として見てもらえない。通信速度や価格の安さ以前に、ある程度以上のカバレッジが必須だというのが小野寺氏の考えだ。

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 「ソフトバンクの通信方式を聞くと、リンクマージンはW-CDMAと同じ。FOMAと同じだけ基地局を打たなければ、FOMAと同じエリアカバレッジにはならない」

 いくら電波の利用効率が良くても、日本全国に基地局を設置するには大変な設備投資が必要になる。1つの考えとして、役目を終えようとしている2G(PDC)のインフラを使い、TD-CDMAとのデュアル端末を採用してはどうか、というアイデアもある。

 むろん、2Gインフラを使うにはインフラの買収やローミング契約などが前提となるが、現行の携帯電話と同じ土俵で戦うためには、エリアカバレッジという大きな課題が横たわっていることを忘れてはいけないだろう。

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