「W32SA」のテレビ機能を試す(2/2 ページ)
WIN初のアナログテレビ対応端末となるのが「W32SA」。アンテナの感度やユーザーインタフェース、通話やメール着信時の挙動など、テレビ機能の使い勝手を試した。
テレビ画面は縦長のディスプレイに横長の画面が中央部よりちょっと上に表示されるのが基本。ディスプレイ部は垂直から45度傾いた位置で一度止まるようになっており、端末を机の上に置いて視聴する場合でも画面の角度は適切な角度に保てる。
発話ボタンでフルスクリーン表示への切り替えも可能だが、回転2軸ヒンジの携帯のように、メインディスプレイを表にした状態で折りたたむことはできない。そのためフルスクリーンでのテレビ視聴は、端末を開いた状態で横向きにしてW32SAを手で支えたままというスタイルになる。机の上に置いてテレビを見る場合も、単体では適切な角度に画面を固定できない。
テレビ視聴中に音声通話が着信すると呼び出し音に切り替わり、通話が終わると即座にテレビ画面に戻る。Eメールは受信通知のみでバックグランド受信は行われない仕様だ。画面上部にメールのアイコンが表示され、実際にEメールを受信するのはEZテレビ終了後になる。EZアプリでテレビ機能を実装したゆえの弱点かもしれないが、EZアプリを終了するとほどなくEメールを受信してくれるので、実用上の問題は少ないだろう。
ロッドアンテナとイヤホンアンテナの効果は?
W32SAは伸縮式のロッドアンテナを採用しているが、これはテレビとFM受信専用で通信用としては機能しない。ロッドアンテナの効果は、伸ばすと劇的に受信状態がよくなるという印象ではなく、あくまで補助用と考えたほうがよさそうだ。
効果が大きいのはアンテナも兼ねる付属のステレオイヤホン。接続前は荒れた状態のモノクロでしか表示されなかったテレビ画面が接続後はカラー表示で安定したり、接続前はほとんど映像が表示されない状態が接続後はそこそこ内容が把握できる映像になることもあった。
ちなみに筆者宅の仕事机の前では、付属のイヤホンを接続しない状態では内蔵アンテナを伸ばしても伸ばさなくても、1チャンネルと3チャンネルは音声すら受信できず、4チャンネルは音声がかろうじて入り、6チャンネル以降はなんとか視聴できるという状況だった。しかしイヤホンを接続すると3チャンネル以外はほぼ実用レベルの受信状態になった。
なお放送中の楽曲を検索できる「聴かせて検索」の使い勝手は、おおむね野田幾子氏のA5511Tレビュー(レビュー参照)と同じ印象。
テレビは連続で1時間視聴した時点でオフになる仕組み。いったんオフになってから再度オンにして確認したところ、フル充電状態から1時間20分ほどでバッテリー残量ゲージが1つになり、テレビ視聴ができなくなった。
携帯電話としての機能を維持するため、バッテリー残量ゲージが1つになるとテレビ機能は利用できないようになっている。ちなみにゲージ1つでも、丸1日くらいは時折Eメールを受信するくらいなら待ち受けできたので、テレビの見すぎでバッテリーを消費しても、それほど心配する必要はなさそうだ。
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