携帯電話300機種が勢揃い──。iモード以後に発売された機種、いわゆるブラウザフォンの機種数が300機種を超えた。この5年余りで、携帯はどのように変わってきたのか。
小さなモノクロディスプレイを備えたストレート端末。初代iモード端末「F501i」が発売されたのは1999年2月22日のことだ。
それから5年余りで、ブラウザフォンはドコモから118機種、KDDIから84機種、ボーダフォンから67機種、ツーカーから30機種が投入された。
フレックス・ファームは“コンテンツ”という意味で「画面の大きさ、そして白黒かカラーかが、大きな変化だった」と話す。
表現力の多寡がユーザーに与える印象はもちろん、カラー化に伴う画面サイズの機種ごとの違いは、サイト制作者にとっても悩みの種となった。そして忘れがちだが、読み込める画像やページデータのサイズが違うことも課題の1つだ。「例えば住所の入力フォームで、47都道府県をすべて選択肢に入れるとエラーが出る。それくらい容量の小さい端末もあった」。
サイト記述言語も大きく変化した。特に劇的だったのはKDDIがこれまでのHDMLに代わりXHTMLを採用したことだ。「3キャリア……といっているが、(過去のHDML機を考えると)実際には4種類。企業のキャンペーンサイトでは、昔のau端末で表示されないものもある。最近の開発者は、昔の端末のことを忘れている」。
同社が無償ダウンロード提供しているケータイ選定データベースでは、300機種の発売日やシェア順位をチェックできる。auのHDML対応機は「C404S」「C401SA」などは、300機種中シェア141位、180位にあり、未だ無視することはできない。同社が昨年公開したデータによると、未だ1割近くのアクセスはHDML端末からのものだ(2003年9月22日の記事参照)。
最近の携帯電話は、サイト記述言語もXHTMLに標準化されつつあり、画面サイズもQVGAに落ち着きつつある。それでも、過去に発売された携帯電話が使われ続けていることを忘れると、サイトは思ったようなアクセス数が期待できないだろう。
なにしろヒットしたモノクロ端末「N502i」は、300機種中、未だにシェア順位119位にあるのだ。
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