SH906iの進化ポイントは、タッチパネルや光TOUCH CRUISER、520万画素カメラ、Bluetoothだけではない。新ベールビューやスマートリンク辞書など、新たな取り組みにも果敢に挑戦している。
第1回で紹介したタッチパネルディスプレイや光TOUCH CRUISERといった機能や、第2回で触れたBluetoothや520万画素カメラなど、SH906iのボディに詰め込まれた先進のスペックは枚挙にいとまがない。ドコモが誇るハイエンドラインアップ、906iシリーズの一翼を担う端末として、こんなところまで進化しているのかと驚かされるほど、さまざまな機能が搭載されている。今回はそんな新機能の数々を紹介したい。
SH906iのディスプレイは、シャープが自社開発しているNewモバイルASV液晶だ。このNewモバイルASV液晶は、一貫して微反射型の液晶としているのが特徴で、6色カラーフィルタを搭載し、写真や映像が屋外・屋内どちらのシーンでも鮮やかな色合いで表示できる。画像処理エンジン「SVエンジン+」による、視聴環境やソースに合わせた色表現と合わせ、1677万色表示に対応した美しいディスプレイで、ワンセグなどの映像や、カメラで撮影した写真などが楽しめる。
一方でSH906iは、“見えすぎてしまっては困る”ユーザーに対しても、対策を用意している。それが進化した「新ベールビュー」だ。
シャープはかつて、「ベールビュー(VeilView)液晶」という名称の、視野角制御技術を搭載したディスプレイを一部の機種に搭載していた。このディスプレイは、液晶パネルの上にもう1枚パネルを重ね、透過する光を制御して周囲からののぞき見を防止するものだった。ただ、ベールビュー液晶は構造上どうしても液晶パネルが厚くなってしまうという課題があり、端末の薄型化を追求する中で、いつしか画面全体のコントラストを低下させて周囲の視線をブロックする「プライベートフィルタ」に取って代わられた。
しかしシャープは、正面からは見やすく、周囲の視線はしっかりブロックするベールビューならではの使い勝手を追求し続け、ついに液晶を厚くすることなく、側面からの視認性だけを低下させる技術を開発。いちはやくSH906iに採用した。
「新ベールビュー」は、待受画面以外の場面で[カメラ]キーを長押しすると起動可能。正面から見ている場合はほとんど視認性に影響がないが、上下および左右からは画面の表示がブロックされる。
またSH906iでは、視野をブロックするパターンや画像を「ドコモダケ」「ハート」「もみじ」「駐停車禁止」「メッシュ」「肉球」「メッシュ(アニメ)」「肉球(アニメ)」の8種類から選択できる。アニメバージョンは、パターンサイズが3段階に変化する表示になる。
新ベールビューに加えて、SH906iには端末をより便利に使いこなすためのコンテンツ面での強化ポイントもある。その1つが、シャープが「スマートリンク辞書」と呼ぶ、内蔵の辞書コンテンツとネット上の辞書検索が行える強力な辞書機能だ。
SH906iが搭載するスマートリンク辞書は、内蔵する明鏡モバイル国語辞典、ジーニアスモバイル英和辞典、ジーニアスモバイル和英辞典に加え、内蔵のiアプリ「ネット辞典」を使うことで、ネット上の明鏡国語辞典MX.net、ジーニアス英和辞典MX.net、ジーニアス和英辞典MX.netの検索ができる。
スマートリンク辞書は、待受画面で十字キーの下キーを押すだけですぐに呼び出せる。下キーを押すと「クイック検索ランチャー」が起動するので、「内蔵辞書」か「iアプリ辞書」を選ぶと辞書検索が行えるしくみ。マルチアシスタントを利用したタスク切り替えにも対応しているので、メールを書いている途中で辞書で単語を調べるといった使い方も可能だ。
さらに受信したメールや閲覧中のWebサイトに調べたい語句がある場合、テキスト部分を範囲指定して辞書で検索することもできる。メールの閲覧中なら、メール表示画面で[カメラ]キーを押してメニューを表示し、「クイック検索」を選ぶと、本文の範囲選択が可能になる。そのまま範囲を選択すると、選んだ語句がコピーされ、クイック検索で選んだ機能の検索窓に語句が入る。
なお固有名詞や専門用語など、スマートリンク辞書で調べても答えが見つからない場合には、さらにiモードサイトの検索や、フルブラウザを使ったインターネット上の情報の検索も可能だ。
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提供:シャープ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年6月30日