新しい動画配信サービスが次々登場して注目を集めているが、auユーザーが利用できる動画配信サービスに「ビデオパス」がある。ビデオパスはほかの動画サービスと比べ、どんな魅力があるのだろうか。5つの特徴から迫った。
毎月一定の料金を支払うだけで、多数の映画やドラマ、アニメなどが見放題になる“動画配信”サービス。ここ最近、国内外のさまざまな事業者が、この動画配信サービスに参入する動きが相次いでおり、大きく盛り上がっている。
こうした動画配信サービスは、通信キャリアも提供していることをご存じだろうか? 今回注目したいのが、KDDIが「パス」系サービスの一環で提供している「ビデオパス」だ。ビデオパス(見放題プラン)は、月額562円(税別)で、約1万6000本の動画が見放題になるサービス。2012年5月からサービスを提供しており、100万人以上の利用者を抱えている(2015年6月末時点)。
……と、ここまで聞いても、数ある動画配信サービスの中で、ビデオパスがどうスゴイのかは分かりにくい。今回はビデオパスならではの魅力を、5つのポイントから探った。
まず注目したいのが作品数だ。多くの動画配信サービスは、作品を多数取りそろえていることをアピールしているが、その多くは洋画の旧作が占め、日本の作品があまりそろっていないケースも少なくない。だがビデオパスは、特に国内の映像作品の充実に力を入れており、その数は1700タイトル以上と国内最大級なのだ(※)。
ビデオパス事業を取り仕切っている、KDDI バリュー事業本部 新規ビジネス推進本部 メディア企画部長の宮地悟史氏によると、「ビデオパスで人気の作品は、時期によって変動はある」としながらも、「国内の映画やアニメ、ドラマが多くを占めている」そうだ。最近は特に、邦画を中心として国内の映像作品の人気が高まっているだけに、国内の作品が多数そろっていることは、サービスを選ぶ上で非常に大きなポイントとなるだろう。
では、ビデオパスではなぜここまで多くの映像作品をそろえることができたのだろうか? これは「KDDIとケーブルテレビ会社のジュピターテレコム(J:COM)がグループ会社の関係にあることが大きい」と宮地氏は話す。
というのも、J:COMは映像の制作や配給などを手掛けるアスミックエースを子会社に持っており、ケーブルテレビのVOD用の作品調達も、このアスミックエースが担当している。アスミックエースの映像作品調達チャネルやノウハウをビデオパスにも生かし、J:COMと共同で作品調達を進めることによって、多くの人気作品の調達を実現しているのだそうだ。
ビデオパスの作品調達を進める上では「多くの人に視聴してもらえる、最新・定番の人気作をそろえること」を重視しているとのこと。それだけでは高い満足度は得られないので、「ロングテール需要も意識した、より通好みの作品をそろえる工夫もしている」と宮地氏は話す。
そうして調達した多数の作品を、ビデオパスでは2つの方法でユーザーに提案している。1つはユーザーの許諾を得た上で、年齢・性別などの基本属性や、これまでの視聴履歴などをもとに傾向を分析し、ユーザーに適した作品を紹介する方法。そしてもう1つは、日々提供される作品の中から、人力でお勧めの作品を提示する方法だ。
「コンビニのように、日々の変化を見ながら商品(作品)の陳列を入れ替えている」(宮地氏)そうで、“自動”だけでは得られない“手動”ならではの意外性を合わせることによって、ユーザーが見たい作品を提案してくれる。これも人気の大きな要因になっているようだ。
2つ目のポイントは、対応するデバイスの幅広さだ。auのサービスだからといって、スマホやタブレットだけではなく、PC(※)やテレビからも視聴できる。
J:COMなどのケーブルテレビを契約している人なら、「Smart TV Box」を使うことでテレビからも視聴できる。ほかに、「Smart TV Stick」や「Chromecast」を付けてもテレビでの視聴は可能だ。上記のデバイスを持っていなくても、対応するスマホとテレビをMHLケーブルで接続したり、「Miracast」機能を使ってWi-Fiで接続したりすれば、スマホの画面をテレビに出力できる。自宅にいるときは、これらの方法を活用して、テレビの大画面で楽しむのもいいだろう。
さらにビデオパスでは、視聴途中の作品を、ほかのデバイスに切り替えて視聴することも簡単にできる。例えば電車の中でスマホで視聴していた映画を、家に帰ってからはテレビで続きから見られるので、時間や場所にとらわれることなく、さまざまなデバイスで映画やドラマを楽しめるのだ。
宮地氏によると、ビデオパスはスマートフォン向けのサービスとして始まったこともあってか、やはり「スマートフォンからの利用が多い」とのこと。iPhoneでもAndroidでも偏りなく利用されているそうで、最近ではauがタブレットの販売に力を入れていることから、タブレットでの視聴も増える傾向にあるそうだ。
また利用状況に関しても、「通勤途中の朝と、昼休み、そして深夜にピークが来ることが多い」そうだ。熱心に利用する人ほど、昼間にスマートフォンで視聴した後、夜に自宅で続きをテレビで再生してじっくり見る傾向が強いという。こうしたテレビでの利用が増えていることから、マルチデバイスを使いこなしている人が多いことも分かる。
ほかの動画見放題サービスにはない、ビデオパスならではの大きな特徴の1つとして「レンタルチケット」がある。
ビデオパスには定額の「見放題プラン」のほかに、別途有料で料金を支払うことで、見放題サービスでは提供されていない最新作を視聴できる「レンタル」の仕組みも用意されている。このサービス自体も、レンタルビデオショップに足を運ぶ必要なく、いつでも新作をレンタルできる非常に便利なものだ。
しかもビデオパスの見放題プランに加入している人は、レンタルでしか視聴できない新作を、毎月1本楽しむことができる「レンタルチケット」がもらえるのだ。このレンタルチケットは2カ月間有効なので、「今月は見たい作品がない……」という場合でも、チケットが無駄になることなく有効活用できるのがうれしい。
レンタルチケット自体はビデオパスのサービス開始当初から提供されていたものだが、当時は、「動画数などほかの部分での競争が主で、新作の部分で競争する場面ではなかった」と宮地氏は振り返る。だが最近、動画見放題サービスが急増していることから、レンタルチケットがビデオパスのアピールポイントの1つとなっているそうだ。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia Mobile 編集部/掲載内容有効期限:2015年10月23日